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大物伝説・・・・入学式事件記念日に・・・その① [<学校の話、子供たちの話>]

去年の今ごろ、九子の心はときめいていた。

次男Sがまさかの国立大学に入学し、4月9日は入学式。
子供にとってももちろんそうだろうが、特に母親にとっては一世一代の晴れ舞台だ。

時あたかも7年に一度の善光寺御開帳を間近に控えた4月初め、会社帰りのサラリーマンに良く読まれているタブロイド紙「日刊ゲンダイ」4月5日号「妙薬探訪」に、我が家の 「雲切目薬」が載ったのだ。

運の良いのを自認する九子だが、こんな良いことずくめってあるだろうか!( ^-^)

お陰で、売れないはずの笠原十兵衛薬局は、朝から夜まで注文の電話が引きも切らず、九子は生まれて始めての多忙な日々を送っていた最中の入学式であった。

しかも晴天でサクラも満開の頃、最高の気分で長野駅に着いた。

え~と、松本で乗り換えてK市までね。
その瞬間まで、九子の頭は明晰であったはずだった。

ところが、次の瞬間!

ほとんど同じ時刻に長野を出るしなの鉄道の列車に、九子の足は吸い寄せられていった。
たぶんこの瞬間も、九子の頭は依然として明晰だった・・・と本人は思っていた。
ただ、明晰でなかったのは、頭の命令で動くはずの足だけだったのだ。(^^;

しなの鉄道というのは、新幹線あさま号の開業で、新幹線が止まらなくなった信越線の駅を結ぶ第三セクターの鉄道で、赤字続きだったのを、たぶん飛行機の安売りチケットで話題をさらったスカイマークエアライン社の社長だったかなんだかのお偉いさんが立て直したという会社である。

元は信越線本線だったこの鉄道は軽井沢方面へ向かうもので、いくら乗っても決して松本へは着かない。
篠ノ井駅で分岐して、信越線方面と松本へ向かう中央線方面とに分かれる。
篠ノ井駅でせめて気づいていたら・・と思っても後の祭りというものである。

晴れの良き日に、気持ちは最高潮。
るんるん気分の九子は、たぶん世の中で一番幸せな母親の顔をしていたに違いない。
迫り来る不幸にも気づかず・・・。(^^;

九子があれっ!と思ったのは坂城(さかき)駅を出た頃だ。
「次は上田・・・上田でございま~す。」
えっ?上田?変じゃなあい?
(言うまでもないが、変なのは違う列車に乗った九子の方であり、しなの鉄道に落ち度はない。(^^;)

えっ?もしかして、これってしなの鉄道!!!

ようやく気が付いて慌てまくる九子。

でも頭の中でコンピューターが作動し始めた。(たぶんpentiumのずっとずっとず~っと前のやつだ。(^^;)

松本発の中央線って、まだ30分以上時間あるよねえ。
上田駅から松本までタクシー飛ばしたら、間に合うかもしれないじゃん!

この考えは、所詮いにしえ式コンピューターのはじき出した結論でしかなかった。
上田駅で改札の駅員さんは、あっさりとこう言った。

「松本まで?30分じゃ無理無理!仕方ないねえ。向こうにみどりの窓口があるから、そこで相談してみて!」

ダッシュする九子!
たしか九子が走る時、事件が起きるはずでは・・・・・?

いいの!もう、事件は起きてるんだから・・・・。(^^;

みどりの窓口の駅員さんは、本当に親切だった。

はじめ東京回りで新幹線使って・・という方法を考えたが、
「それより、篠ノ井駅まで戻って、次の中央線を待つ方が早いです。それだと、1時間半遅れくらいで、K市に着けますよ。」との事。

九子は最敬礼して、みどりの窓口を出た。
(九子に最敬礼してもらっっても、駅員さんにはなんのメリットもない。(^^;)

篠ノ井駅にもどるしなの鉄道の電車の中に、慣れないケイタイでメールを打つ九子の姿があった。

それにしても、なんでこんなにめんどうなの!遅れるの「お」を打つのに、5回もボタンを押すなんて!!

いつもであれば、途中でギブアップするところだが、そうはいかない。
是が非でも、アパート前で待ってるはずのSに連絡をとらなくちゃ!

しばらくして、彼から無情な返事が返って来た。
「来れないんなら、無理して来なくていいよ。おれの友達も、親来ないやつ多いから。」

なに~!それって~。
せっかくのこのチャンス、逃してなるものか!
(国立大学へ入った息子の母親の役所なんて、そうそう回って来るもんじゃない。)
こうなったら、意地でも行ってやる~!(^^;

それにしても、友達って誰のこと?
長野N大高からは、彼一人のはずなんだけど・・・。

後からわかった事だが、彼はオリエンテーションの時などにちゃっかり友達を7~8人、もう作っていた。
昔から友達を作るのはうまい彼なのであった。

もっと後になってわかったことは、彼の友達は第一志望に落ちて泣く泣くY大に入って来た優秀な子が多く、彼らのお母さん方はきっと、失意のうちにこの入学式を迎えていたのだ。
だから、入学式来なかったんだね。

じゃあ、乗る電車まで間違えて、頭の中まで春爛漫で、式に臨んだ九子って一体・・・ううう。(^^;

そうなのだ。Sの友達は頭の良い子が多い。
長野N大高でセンター試験の答え合わせを一緒にやったという親友の一人W君は、同じYでも難関校のY国立大学へ入学した。

Sとはセンター試験の成績に、200点も差があったという。
言うまでもないが、Sの方が200点も下だったのである。
ふつう一緒に答え合わせしないよねえ。(^^;

それでもめでたく、Sは国立Y大学に入学が叶った。
すれすれで入ったに違いないことは、この一件ひとつ見てもわかる。(^^;

大物だけではない。
きっと運も良いのだろう。
その運も使い切った名門N高校受験の時は別として・・・。(^^;

でもその運の良さって、ひょっとして九子似・・・・?

この九子に似てるなんぞと言われて、今ごろプライドの高いSは、どこかでくしゃみをしているかもしれない。( ^-^)

今日書き切れなかった大物ぶりは、また次回に・・・。
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