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放課後に見つけた答え・・・・・秋山 仁 [<九子の読書ドラマ映画音楽日記>]

九子は昔から、偉い人、すごい人を見ると、その人が一体どんな育ち方をした人なのかということにとても興味を覚えた。

特に子供がたくさん出来てから(^^;、もちろん遺伝的環境的因子という最大の難関はあっても、少しでも子育てに役に立つ情報はないかと、聞き耳をたてるのが常だった。

将棋の羽生名人がコンピュータ時代の申し子で、公文教室の出身者というのは有名な話だが、同じ数学頭(すうがくあたま)でも、秋山仁先生は、きっともっと野生的な育ちをした人だろうという感じがした。



ぼさぼさ髪にひげぼうぼう、バンダナにギョロ目の数学者秋山先生は、テレビ番組に出演するためテレビ局へ少し早く着いたら、何もしらない大道具係にスタッフと間違われてこき使われたというエピソードを持つ。

少し前、どこやらの学校でプロ野球の秋山選手が講師として呼ばれるところを手違いで秋山仁先生が呼ばれたんだか、その逆だったか(^^;という事件が起きて、先生の名前を初めて聞いたという方もいらっしゃるかもしれない。

とにかく先生の高校時代、まさしく先生は野生児そのものだったようだ。
予習復習をまじめにする生徒ばかりを可愛がる担任に対抗して「放課後の通信簿」なるものを作る。

面白いので抜き出してみる。

これは、部活や人間づきあいをとおしてわかるクラスメート全員の勇気、義侠心、忍耐力、バイタリティー、ユーモアなどに価値をおいた番付表で、日々更新される。番付作成のため、各クラスメートの評価の対象となる行動は、生徒から見た「良い行動」と「悪い行動」である。 たとえば生徒から見た「良い行動」とは、逆境の友達を助ける、文化祭に女の子を連れてくる、自分の意見を持っている、ユーモアがある、スポーツやギターが得意である。 「悪い行動」とは、テストのためにガリ勉する、掃除当番をさぼって塾に行く、授業中に率先して手を挙げる、先生のウケを狙ってホームルームなどで心にもない発言をする、友人を陥れる、友人の彼女を奪う、両親の言うなりになる・・などだ。

(良く見ると、これはどうかな?という点数のつけ方もありそうだが・・・・(^^;)

「すごい!」と思ったのは、学力を示す本物の通信簿より、当時生徒が勝手に作った番付表、すなわち「放課後の通信簿」の方が30年たった現在の社会における各人の活躍度を的確に示しているのだそうだ。

こんなエピソードが宝石箱のように詰まった本だ。

先生はエリートではない。慶応大学はじめ入りたかった大学はことごとく失敗し、唯一入れてくれたのが東京理科大だったと言う。(今では十分難関大だが・・)

東海大学から母校へ引き抜かれ、母校に嫌気がさして再び一年後東海大学へ・・。
先生の後を追って1年ごとに大学を変わった学生まで出る始末だったそうだ。

数学者と聞くと、数学の難しい定理を解くことに一生を捧げる学者ばかみたいな人を想像するが、秋山先生は違う。

数学者たるまえに、一教師であるという立場をきわめて鮮明にしておられる。

先生は言う。

「子どもたちにとって学校は夢を育む工房でなければならない。
子どもが成績優秀者に名を連ねなくても、自分の得意とする分野で自分流横綱を目指せればそれで良いのだ。」


こんな先生に数学を習ったら、きっと誰でも数学好きになるに違いないと皆が思う。

この本には4人の著名人との対談集も載っている。その対談相手がふるっている。
佐高信 久本雅美 山田詠美 そして、三田佳子さんだ。


最後に先生の教師としての心得を・・・。
「プロの先生たるものは、学者、医者、役者、○者、○者の五者たれ!」
○の中に何が入るか、おわかりですか?






答え  易  芸

☆しばらくお盆休みを頂いて、次回はたぶん17日か18日になります。 m(_ _)m
タグ:秋山仁
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