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なれそめ①・・・100回を記して・・・・ [<薬のこと、ダメ薬剤師のこと、家のこと>]

今回で、「九子日記」が100回を迎える。

ここまで来れた事を、本人が一番びっくりしている。
何しろこれまで頭をひねって文章を考えたのは、子供たちの文集の原稿と、年に一度の年賀状位だったのだから・・・。

書き始めた時、とにかく3日に一度きちんと更新して、読んで面白いドジ日記だけを一年間続けたかった。
半年ばかり続いたところで、それが本人にとっては少々負担だったらしく、ごく軽いうつ状態が来た。

書くのが辛くてお休み宣言したのだったらじっとしていればいいのに、これ幸いとばかり「番外 うつ病編」まで書いていた。

結局書くことが好きなんだなあと思った。
なんだかんだと言って、ずっと週に2回位は書き続けていたことになる。

一年間で終わるつもりが、病気のお陰でジャンルを広げて書くことを覚え、もう少しは続けられそうな気がしている。

「人間万事塞翁が馬」・・・ということか。

今日はそんなわけで、皆様お待ちかね(???)M氏と九子のなれそめ・・みたいなことを書いてみたいと思う。( ^-^)


あれは確か、九子が大学4年の冬休みを控えた12月中旬。九子がアパートのすぐ前にあったお風呂やさんの帰り道、家に公衆電話(当時は赤かったから、赤電話と言っていた。)から家に電話したとき、出来すぎ母のはずんだ声がした。

「あっ、九子?良いお話があるのよ~。まあ楽しみにして帰っていらっしゃい。」

「きっとあれだな!」と九子は思った。

お・み・あ・い。

いくら九子が鈍いったって、そのくらいは見当がつく。(^^;
「ママ!何言ってんの?あたしもうすぐ国家試験だよ。お見合いなんかしてる場合じゃないよ!」

薬科大学はたぶんどこもそうだと思うが、卒論を書く代わりが、春にある卒業試験であり、国家試験だ。

「まあ、いいからいいから。ほんの2時間くらいのことじゃないの・・・。」

「泣く子と地頭」ばかりでなく、こういう時の母には、きっと誰も勝てない。
(^^;

結局正月早々、親分さんをつとめて下さった親戚のところで、M氏と九子は始めて出会った。

ここで親分さんというのを少々説明させて頂くと、仲人さんというのは、まあ言ってみれば結婚式の時だけのつながり・・であるが、親分さんと言うのは一生に渡って若夫婦の面倒を見てくれる、まあ親がわりみたいなもんだそうだ。

九子もそんなこと知らなかったよ。
どっちかっていうと地域のつながりの強い農村部の風習らしい。
つまり、M氏んちの方の風習ね。(^^;


M氏の第一印象?
それが九子はどう考えても良く思い出せない。(^^;

一番印象深かったのは、白髪の上品で優しそうな、彼のおばあさんみたいに見えた人が、彼のお母さんだったことかな?

それに引き換え出来すぎ母は、「可愛いわあ、あの子。色白でハンサム!(どこが!!(^^;)
本当にこれ以上のお話はないわ。お婿さんに来てくれるっていうんだから・・・。」と、騒ぐことしきり。

そう、彼もまた5人兄姉の一番下で・・・・、可愛がられて育ったってわけだ。言ってみれば、あのわがままM子ね。(^^;

実はM氏もこの時、東京に就職したばかりで、とてもお見合いどころじゃなかったのだ。

結果二人は東京で再会したものの、「お互いそんな状況じゃありませんよね。」って言うんで、そこだけ意気投合して、この話は「無かったこと」になる。

「そんなにピンと来る人でもないし、清々したわ!」

しかしそれを聞いた母は、胸もはりさけんばかりに泣き悲しんだそうな。
「こんないいお話、もう二度と来ないのに・・・。」


月日はめぐる。
九子は生まれつきの強運をフルに発揮して(^^;国家試験をどうにかやりすごし、薬剤師の肩書きをなんとか手に入れる。
そして、当時医薬分業の先進地と言われたU市の調剤薬局に勤めることになる。

もっとも入社試験なんか受けていたら真っ先に落とされるクチだ。(^^;
一応長野県薬剤師会長をたった一期だが勤めた父の肝いりだ。

薬剤師の知識は無くても、政治力というのはどこでも重宝されるらしい。
当時は父も現役だったから、持ち前の押しの強さで頼み込んだのだろう。
気の毒に、それじゃあ断れないよね。(^^;

あの頃は本当にご迷惑おかけしました。
さぞや胃の痛む思いをされたことでしょう。
K先生、S薬局のみなさん、この場を借りて深くお詫び申し上げます。m(_ _)m

今考えてみると、あの頃から九子の気分の浮き沈みは際立っていた。
入社してから夏頃までは、はっきりとしたうつ状態だった。
いろんな事が手に着かなかったのも、たぶん慣れや不器用の問題ではなかったのだ。

もし今なら、決して出社などしない。
逆に言えば、知らなかったから出社出来た。
若さとはいえ、無知だったとは言え「九子、頑張ったね。」と言ってやりたい。
(まわりの人は、お荷物抱えてもっと頑張ったのだろうけれど・・・(^^;)

以降一年くらいは、ダメながらも仕事にも慣れ普通にしていた。
その比較的元気だった時期に、突然親分さんから電話があった。

「九子ちゃん。Mさんが大変なの。病気で入院しちゃったの。Mさんがね、どうしても九子ちゃんに会いたいんだって。会えなかったら死んじゃうとまで思いつめてるそうなの。ねえ、可哀想だから、ぜひとも会ってやって!」

親分さんは、九子ともM氏とも親戚になる。当時大きなホテルの女将として、有無を言わさぬ貫禄があった。

「え~、そんなこと言ってるの?(言われてまんざらでもない九子(^^;)
そんなに言うなら可哀想だから、一度だけお見舞いに行ってあげようか。」

そして良く晴れた冬の東京の明るい午後、九子は母から渡されたお見舞いと、ちょっとエッチな週刊誌2冊をお土産に(^^;、病室のドアをたたいた。

う~ん。その時の会話も、まったく覚えてないんだよね。(^^;
ただひとつ思ったのは、「おばさんあんなこと言ってたけど、そんなに待ちに待ってたって風でもないわね。」

あとからからくりがわかった。
なんと!M氏もおばさんから、おんなじ事を言われてたのだ!

「ねえ、Mちゃん。九子ちゃんがあんたに会いたい会いたいって大変なのよ。ぜひともお見舞いに来たいっていうから、一度会ってあげてくれない?」

戦国時代の「政略結婚」ならぬ、「戦略(に引っ掛かった)結婚」と言うのはあるんだよね。(^^;

つづく・・・
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ちゃら

[100回おめでとう(*^^)//。・:*:・°'★,。・:*:♪・°'☆ パチパチ]
実はパソコンをリカバリしてお気に入りをなくした私は焦って、リンクしてるのにもかかわらず、検索でここに辿り着きました。
馬鹿みたい・・(~_~;)
でも、おかげで、2003年の最初から読むことが出来ました。ここ数日、読んでいました。だから、切のいいこの回も余計に感慨深く感じられました。
やっぱり面白いですね。これからも長~~く楽しませてね。
by ちゃら (2004-09-04 21:08) 

九子

[ちゃらさん、有難う!]
お陰様で気がついてみたら100回でした。
前の方から読んで下さったとか・・。光栄です。m(_ _)m

だけど、パソコンの方は大丈夫?
へこむよね。リカバリの後って。必ずどこかの大事なファイルをバックアップしそこなってるんだもの。

うちの日記は、ヤフー検索で「九子」と打てば、即座に出てくるのですよ。( ^-^)
一番最初の「九子」は、どうやら囲碁のサイトらしいです。(^^;

ちゃらさんのような貴重な読者の方々のおかげで、やっとここまでたどり着きました。感謝です。m(_ _)m

こちらこそ、長~く見捨てないで読んでくださいね。( ^-^)
by 九子 (2004-09-04 22:29) 

よぽぽ

[100回おめでとうございます]
 実は私も今日やっとホームページをリニューアルOPENしました。
「九子さんのところにも宣伝しに行っちゃおうっと、何か新しい記事、書かれているかしら…?(^o^)」
と楽しみにきたらありましたね。

 へぇ~、ご主人とはお見合いだったんですね…。
続きを楽しみにしています。

 私のホームページ「よぽぽの元気になる部屋」へもお暇がありましたら遊びにいらしてください<img src='/image/hammy/m021.gif'>

追伸… 誠に勝手ながら薬局のホームページをリンク集に入れさせていただきました。お許しを…(^_^;
by よぽぽ (2004-09-04 23:12) 

九子

[よぽぽさん、有難う( ^-^)]
よぽぽさんとこの掲示板、良い掲示板ですね。( ^-^)
読んでいるとすごくほっとします。

作ってくださって本当に有難うございました。m(_ _)m

ホームページのリニューアルは気がつきませんで失礼しました。
ホントだ!薬局のHPをリンクして下さったのですね。
有難うございます。(うるうる)

トップぺージを開けた途端にいっぺんに元気がもらえる感じで、すごく良いと思います。( ^-^)

これからもよろしくお願いします。( ^-^)
by 九子 (2004-09-05 12:07) 

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