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車輪の下 [<ダメ母のすすめ・・・・新米ママへ>]

車輪の下の画像

次は「ノルウエーの森」・・・・・のはずだったのだが(^^;、 よぽぽさんのコメントにほだされて、何十年ぶりに読んでみた。

名作ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」は、優等生が挫折するお話・・。これが長い間の九子の認識であったし、今回読んでみても、その大筋は変わらなかった。

考えてみると、九子が昔読んだ本の内容を的確に覚えていたという事自体がひどく珍しいことだった。大抵が、本のタイトルと著者名の他は、きれいさっぱり消え去っているというのが常だからだ。(^^;

それだけ九子にとって、身につまされる話だったのである。

これは1906年、ヘッセ29歳の時の作である。
ヘッセ自身の体験をもとにして書かれたと言われている。

お勉強ばかりをさせられて育った繊細な子供ハンスが、難しい試験に合格して牧師になるべく神学校に入るが、友情に目覚め、恋に目覚め、同時に神学校での勉強や規則に縛られた生活にもはや興味を見出せなくなり、神経を病んでいるという理由で郷里に帰される。

当時神経を病んでいるという烙印を押されると言うことは、もう使い物にならない、もう未来はないと言われるのと同じ事だっただろう。

エリートとして神学校に入り、洋々たる未来が開けていたはずの彼にとって、なんという屈辱だっただろうか。

ただ、彼はその時点では現実を受けとめ、従容(しょうよう)として故郷へ帰り、新しい生活を始める準備をする。

あの頃の私よりは、彼、ずっと大人だったわ・・・。」と九子は思う。

お勉強ばかりさせられた繊細な少女九子(ん?(^^;)は、持って生まれた幸運を武器になんとか薬大にはいるが、自分があまりにも友達に比べて幼い事に気づき、自分というものに目覚め、苦悩したものの、幸運は更に九子を見捨てず、国家試験にはなんとか受かり、体裁を取り繕って薬剤師にはなった・・・。

あれで例えば国家試験が取れなかったとかしていたら、自分は立ち直れただろうか?家族はどんな気持ちだっただろうか?

もちろん、世の中のためにはその方が良かったに違いない。何をしでかすかわからない危険な薬剤師がひとり居なくなるのだから・・・。(^^;

100年前にすでにヘルマンヘッセという偉大な詩人が、こういう本を書いて世の中に警鐘を鳴らしていたという事実に九子は驚愕する。

「大人たちよ。子供には自由を与えて、生きたいように生かしなさい。お勉強ばかり詰め込ませると、こういう悲劇が起こるよ。」

悲劇・・・・。
本のあらすじは最後まで書かない主義だったが、敢えて今回は書かせて頂く。

ハンスは凍えた川に落ちて死んでしまうのだ。
その幸せそうな顔が、悲劇を増幅させる。
死してやっと魂の居場所を見つけた彼。

自分の切ない体験と重なるので、この過度に比喩の多い装飾的な読みにくいドイツ文学もいとわず読めた。

親というものは、子供に自分と同じ過ちはさせたくないと願って、子供を教育する。
だから九子の場合の子育ての基本は、「子供に一切『勉強しなさい。』と言わない事」だった。

次回は、保育園で出会った素晴らしい本の話をしようと思う。
この本が、九子に親の姿勢を教えてくれたように思う。( ^-^)
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よぽぽ

[そんな名作だったのですね]
 九子さんの解説を読んでから読んだらまた違った味わいがあったかもしれません。
 あの当時(私が「車輪の下」を読んだのは中学生のときでした)はそんな深い意味を読み取れるはずもなく、私には、ただ結末があまりに哀れで、なんの救いもない小説のようにしか思えませんでした。

 今読み返したらどう感じるだろう?とは思います…が、普通だと自分が買って読んだ本全部とってあるのですが、「車輪の下」は学校への献本(学校の図書館で家庭で眠っている本を提供してほしいと言われたことがあった)で出してしまい、読み返すのは無理となってしまいました。ター坊に図書館で借りさせようかしら。
 以前、ター坊に「車輪の下」の話をしたとき、学校で見つけて読んだそうですが…、やはり蛙の子はカエル!?
「意味わかんね~話だった~」
と言ってました。(^_^;
by よぽぽ (2004-10-31 18:54) 

九子

[中学生じゃあ無理ですよね。( ^-^)]
私が読んだのは大学になってからです。(何しろ高校3年間は本を1冊も読まなかった人間ですので…(^^;)

それでもかったるかったですよ、もちろん。

ター坊君も中学生でしょ?すごいね。一応でも読んで見るなんて・・・。うちの子達など、絶対1ページで飽きる。(^^;
ある意味、中学生で意味わかる子がいたら、それこそハンス予備軍で危ないんじゃあないの?
(新米ママさんが読むといいお話かなあと思って、マイカテゴリーを変えてみました。)

たぶん誰かが「マンガ車輪の下」でも書いたら、きっともっと伝わると思うよね。とにかく文章が余計な装飾ばかりだもの・・。

よぽぽさんのとこ、いいですね。ター坊君と本の話も出来るんですね。
うちはせいぜいハリーポッターくらいかなあ?(^^;
by 九子 (2004-10-31 20:57) 

よぽぽ

[小学校のときです。]
 実はですね、ター坊が「車輪の下」を読んだのは小学6年の時なんです。なんでも、学級文庫にあったようなのですが、私が「車輪の下」の話をしたときに、
「あ~、それ学校にあったよ」
と言って、とりあえず読んでみるように言ったら読んだみたいです。小学生向きの「車輪の下」になっていたんでしょうか?
 ター坊は、とにかく速読なので、いわゆる
>文章が余計な装飾ばかり
の部分は読んではいないと思います。1回目に読むときはとにかくあらすじをとって、面白かったら2回3回と読み返し徐々に細かい部分を脳に焼き付けていくようなので、ハリーポッターに関してはかなり熟知しています。
 これは彼のすぐれた能力だとは思っていますけど…。いったいこれを何に生かしたら、彼のためになるのかが、わからないところなんですよ…。
 まぁ、まだ先は長いので気長に行こうとは思っていますが、受験のことを考えると頭が痛いです。どこの学校に行くとかそういう問題ではなくて、多分高校は県外になる予定なので、(まだ子供には話していません。)納得して受験してくれるのかな~って…。早く話したほうがいいのか、それとも3年生になってから話したほうがいいのか?今とてもよいお友だちに恵まれているので、離れ離れにするのは可哀想な気がするんですよね。

 あ、ごめんなさい、なんか愚痴っぽくなってしまいました。
次は「ノルウェーの森」に進まれるのかしら?九子さんの解説を楽しみにお待ちしています。
by よぽぽ (2004-11-01 21:54) 

ちゃら

[ためになりました。]
実は私、中学の時の夏休みの宿題の読書感想文で「車輪の下」を読んで感想文を書いたんです。
読むには読んだのですが、あまり感想などなくて困った私は、後ろの方に載っている解説のような所から抜粋して感想文に仕立て上げ宿題を終わらせたつもりでした。
ところが、感想文を審査する所へ提出するから部分的に書き直せと言われいやいや書くはめになってしまいました。
読んで特に感想のなかった本のしかも人の文を利用した内容で賞を貰ってもちっとも嬉しくなかった。
九子さんが日記であらすじを書いてくれたのを読んでそうか、そうなのかと今更ながらに内容が分かった気がしました。ストーリーもまったく記憶になかった(^^ゞ
本って好き嫌いもあるけれど、読む年齢も人それぞれだと思います。中学で意味不明でも高校で読むと違うだろうし、何歳で読んでもいいのかもしれない。
ちなみに、私は赤毛のアンを1巻から9巻まで大人になってから読みましたが、ものすごく感動しました。漫画やお話で話されるのは1巻2巻くらいまで。でも全部読んでこそ赤毛のアンのよさがあるように思っています。
by ちゃら (2004-11-02 12:54) 

ゆりこ

[車輪の下]
面白そうな本ですね。時間があったら探して
読みたい本の一冊です。「ノルウェーの森」は
学生の頃、友達が貸してくれたので読みました。
ですが、感想はすっかり忘れました。ただ考えさせられる
内容だったなぁ、と。面白いと思って読んでいたら
友達は「気持ち悪い」と言っていたのが印象に残っています。

私事ですが、先ほど日記を削除しました。
九子さんからコメントを戴きまして、ありがとうございます。
結婚してからもWEB上で日記は続ける予定です。
私の世帯主さんはとても愉快な人柄でして。
その様子をどこかで書いてみたいと思っています。

これからは一読者として、九子さんの日記を
楽しませて頂きます。今までありがとうございました。
by ゆりこ (2004-11-02 15:19) 

九子

[よぽぽさん。]
ター坊君、ますます凄い!
小学生向きになってたとしても、本好きじゃないと読む気がしないと思うわよ。

>1回目に読むときはとにかくあらすじをとって、面白かったら2回3回と読み返し徐々に細かい部分を脳に焼き付けていくようなので、ハリーポッターに関してはかなり熟知しています。

面白いですね、この読み方。
うちのYは音読派です。くりかえし声だして読んでます。(たぶん自分で覚えたいところを中心に・・)

M氏は学習障害ではないけれど、ター坊君と同じ読み方かもしれません。(^^;

そうか、もう高校のことよぽぽママさんはしっかりと考えていらっしゃるんですね。お母さんが気に入って本人が気に入れば場所はどこでもいいかもね。もちろん近いにこしたことないけれど・・・。
(交通費とか、寮制であれば寮費とかバカにならないから・・)

あっ、あのう~(^^;、次回はノルウエーの森じゃなくて、子育ての本の予定です。
でも、ノルウエーの森、読み始めました。村上春樹もすごいよ!
by 九子 (2004-11-02 16:42) 

九子

[ちゃらさん。]
凄いよ、ちゃらさん、それでも賞が取れちゃうなんて!
でも、ちゃらさんの居心地ワルさもわかるけど・・・。(^^;

>本って好き嫌いもあるけれど、読む年齢も人それぞれだと思います。中学で意味不明でも高校で読むと違うだろうし、何歳で読んでもいいのかもしれない。

本当にその通りですね。でも、やっぱり1冊でも多くの良い本に出会いたいという気持は年取ってから生じましたので、もっと若い頃にたくさん読んでいたら良かったと思ってます。

まあ読んでても忘れてたとは思いますが・・。(^^;

赤毛のアンって9巻もあるの?知りませんでした。
読んでみなくっちゃ!

ほらっ、時間が足りなくなっちゃうのよね。(^^;
by 九子 (2004-11-02 16:50) 

九子

[ゆりこさん。]
「ノルウエーの森」に気持悪いという感想を抱く人もいるのですね。
人は本当にさまざま・・。( ^-^)

車輪の下は面白くはないかもしれませんが、ママになられるはずのゆりこさんみたいな人には是非読んで欲しいですね。そして子育ての大事なポイントをはずして欲しくない気がします。

世帯主さんって、本当に面白そうな人ですよね。
楽ですよ、そういうタイプを夫にすると・・・。
(経験者の実感。(^^;)

こんどは世帯主さんと二人で読めますね。( ^-^)
あっ、実はうちはM氏には内緒で書いてた・・・。(^^;

書き始められたら、是非ご連絡を・・・。m(_ _)m

あっ、遅れ馳せながら、ご結婚おめでとうございました。( ^-^)
by 九子 (2004-11-02 17:09) 

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