いまどきの年賀欠礼通知 [<正統、明るいダメ母編>]
そのハガキが届いたとき、失礼ながら気の効いたダイレクトメールかな?と思った。
サラブレッドとみまごう程の(・・というかサラブレッド=純血種には違いなかろうが)艶やかな黒い毛並みの大きな犬の写真が光沢のある上質紙に印刷されていた。
愛犬の○ーサーが・・という最初の一文で、それが年賀欠礼通知であることがわかった。
16歳と言えば、犬なら極めて長生きな方だろう。
こういうのって、都会ではもうあたりまえなんだろうか?
こちらではまだまだ珍しいのでびっくりした。
M氏の友人のSさんには、子供がいない。
そんな夫妻にとって、犬はまさに子供代わり。家族同然の存在というのは良くわかる。
ひるがえって我が家では、M子あたりが犬を飼いたがるたびに「何言ってるのよ。子供がこんなにいるのに・・・。」と出来すぎ母。
子供はまさに犬がわりか・・・。(^^;
Sさんのような家に飼われた犬は本当に幸せだ。
死んだ時には立派なお葬式もしてもらったらしい。
さすがに新聞広告まで出したかどうかは知らないが、呼ばれた人が何人もいたと言う。
彼らが異口同音に口にしたのが、
「いやあ、困っちゃったよ。香典いくら持ってったらいいのかなあ?」だったそうである。(^^;
目薬屋だった我が家では、長い間動物を飼うのはご法度だった。
ところが、祖父16代十兵衛が病に倒れ、湯治場(とうじば)で有名な鹿教湯(かけゆ)温泉に療養に行く事になり、出来すぎ母が付いていった。
考えてみたらあの頃、笠原十兵衛薬局はどうなっていたんだろう?
残っているのは、高校生だった九子と、九子以上に役に立たない薬剤師の父だけだ。(^^;
ところがそんな時、我が家に泥棒がはいったのだ。
裏のブロック塀を乗り越えて、庭から侵入したものらしい。
そしてにわかに高くなったのが、犬でも飼うか?という声だった。
おあつらえ向きに、犬をくれると言う人が現れた。
それも、今考えたら室外で飼うには不向きの、血統書付きの立派な犬だった。
名前はケンと言った。ケアンテリアという種類で、だからケンなのだそうだ。(わかりやすい!( ^-^))
それが、ビール2ダースと引き換えに、我が家にやってきた。
それから先の彼の運命は・・・・・。
推して知るべしであった。(^^;
これがS家であったなら、おんぶ日傘で暮らせたであろうに、可哀想にケンは戸外に追いやられ、庭を1日駆けまわってるんだからという理由で、散歩も毎日は行ってもらえず、おかずまじりの残りご飯にみそ汁をかけただけの粗末な食事。
もしも言葉が通じたならば、さぞかし愚痴も言いたかったろう。(^^;
数年でフィラリアで死んでしまったのは「やっぱり血統書付きの犬なんて弱いのよ。」というのが我が家の言い分だったのだが、良く考えたら、真夏の暑い時ですら「水入れ缶」は空っぽで、仕方なくなく飲んでいた金魚の池の水に、ぼうふらがうようよいたんじゃなかったのかなあとも思う。
近年活禅寺の納屋に○ディグリーだか○イムスだかがうず高く積んであるのを見た。
禅寺の犬だってドッグフードなんだ。!
てっきり汁かけご飯かと思ってた。だってお精進じゃないの?
カルチャーショックを受けた。(^^;
ケンの後にも柴犬を2匹飼った。
名前は考えるのが面倒で、全部ケンだった。(^^;
最後の犬に至っては、散歩の途中に隙を見て逃げ出してしまった。
帰ってこないなんて薄情な犬だねえとみんなで言いあったが、彼にすれば恩義なんてものはこれっぽっちも感じていなかったのかもしれない。(^^;
同じ犬に生まれついたのに、S家に飼われるか我が家に飼われるかで、王侯貴族に生まれるか不可触賎民(アンタッチャブル)に生まれるかくらいの違いがあったわけだ。
とりあえず犬猫を見れば目を輝かすM子ではあるが、M子よ、そんな訳で我が家で犬猫を飼うのはご法度なのだよ。
3代のケンの悪霊がとりついて、災いが振りかかってくるに違いない。
飼わない事が、即、動物愛護という事だってあるのである。(^^;
サラブレッドとみまごう程の(・・というかサラブレッド=純血種には違いなかろうが)艶やかな黒い毛並みの大きな犬の写真が光沢のある上質紙に印刷されていた。
愛犬の○ーサーが・・という最初の一文で、それが年賀欠礼通知であることがわかった。
16歳と言えば、犬なら極めて長生きな方だろう。
こういうのって、都会ではもうあたりまえなんだろうか?
こちらではまだまだ珍しいのでびっくりした。
M氏の友人のSさんには、子供がいない。
そんな夫妻にとって、犬はまさに子供代わり。家族同然の存在というのは良くわかる。
ひるがえって我が家では、M子あたりが犬を飼いたがるたびに「何言ってるのよ。子供がこんなにいるのに・・・。」と出来すぎ母。
子供はまさに犬がわりか・・・。(^^;
Sさんのような家に飼われた犬は本当に幸せだ。
死んだ時には立派なお葬式もしてもらったらしい。
さすがに新聞広告まで出したかどうかは知らないが、呼ばれた人が何人もいたと言う。
彼らが異口同音に口にしたのが、
「いやあ、困っちゃったよ。香典いくら持ってったらいいのかなあ?」だったそうである。(^^;
目薬屋だった我が家では、長い間動物を飼うのはご法度だった。
ところが、祖父16代十兵衛が病に倒れ、湯治場(とうじば)で有名な鹿教湯(かけゆ)温泉に療養に行く事になり、出来すぎ母が付いていった。
考えてみたらあの頃、笠原十兵衛薬局はどうなっていたんだろう?
残っているのは、高校生だった九子と、九子以上に役に立たない薬剤師の父だけだ。(^^;
ところがそんな時、我が家に泥棒がはいったのだ。
裏のブロック塀を乗り越えて、庭から侵入したものらしい。
そしてにわかに高くなったのが、犬でも飼うか?という声だった。
おあつらえ向きに、犬をくれると言う人が現れた。
それも、今考えたら室外で飼うには不向きの、血統書付きの立派な犬だった。
名前はケンと言った。ケアンテリアという種類で、だからケンなのだそうだ。(わかりやすい!( ^-^))
それが、ビール2ダースと引き換えに、我が家にやってきた。
それから先の彼の運命は・・・・・。
推して知るべしであった。(^^;
これがS家であったなら、おんぶ日傘で暮らせたであろうに、可哀想にケンは戸外に追いやられ、庭を1日駆けまわってるんだからという理由で、散歩も毎日は行ってもらえず、おかずまじりの残りご飯にみそ汁をかけただけの粗末な食事。
もしも言葉が通じたならば、さぞかし愚痴も言いたかったろう。(^^;
数年でフィラリアで死んでしまったのは「やっぱり血統書付きの犬なんて弱いのよ。」というのが我が家の言い分だったのだが、良く考えたら、真夏の暑い時ですら「水入れ缶」は空っぽで、仕方なくなく飲んでいた金魚の池の水に、ぼうふらがうようよいたんじゃなかったのかなあとも思う。
近年活禅寺の納屋に○ディグリーだか○イムスだかがうず高く積んであるのを見た。
禅寺の犬だってドッグフードなんだ。!
てっきり汁かけご飯かと思ってた。だってお精進じゃないの?
カルチャーショックを受けた。(^^;
ケンの後にも柴犬を2匹飼った。
名前は考えるのが面倒で、全部ケンだった。(^^;
最後の犬に至っては、散歩の途中に隙を見て逃げ出してしまった。
帰ってこないなんて薄情な犬だねえとみんなで言いあったが、彼にすれば恩義なんてものはこれっぽっちも感じていなかったのかもしれない。(^^;
同じ犬に生まれついたのに、S家に飼われるか我が家に飼われるかで、王侯貴族に生まれるか不可触賎民(アンタッチャブル)に生まれるかくらいの違いがあったわけだ。
とりあえず犬猫を見れば目を輝かすM子ではあるが、M子よ、そんな訳で我が家で犬猫を飼うのはご法度なのだよ。
3代のケンの悪霊がとりついて、災いが振りかかってくるに違いない。
飼わない事が、即、動物愛護という事だってあるのである。(^^;
タグ:犬
2004-12-27 16:36
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[夫の友人にもいます。]
ペットは家族の一員なんですよね。
夫の友人にも子供の名前の横にペット(犬)の名前を載せている方がいらっしゃいます。
モ○ちゃんとメ○ちゃんという名前でしたが、初めてそれを見た私、
「へぇ~、双子の女の子が生まれたんだ。随分変わった名前だけど、いまどきはこんなんなのかな~。」
ちなみに男の子が二人いました。
しかし、翌年写真入りの年賀状を見てやっと分かりました。
モ○ちゃんとメ○ちゃんは犬だったのです。
確かに変わった名前だと思ったよ~(^_^;
普段会話のない人でよかったですよね。さもなければ
「双子のお嬢さんうまれたんですか?」
なんて尋ねて大恥かくところでした。
by よぽぽ (2004-12-27 21:23)
[お返事遅れてごめんなさい。]
>モ○ちゃんとメ○ちゃんは犬だったのです。
確かに名前はなんでもありのご時世ですから、双子チャンと思ってもおかしくないよね。年齢があったとしても、犬の1歳か人間の1歳かわかんないし・・・。(^^;
写真はこの際必需品ですよね、こういう場合。( ^-^)
by 九子 (2004-12-29 09:54)
[初めて聞きました]
ペットはいろいろに文句を言う人間以上に
カワイイ場合がありますよね
まして、お子さんがいない方にとっては
大切な家族だったことでしょう
九子サン。今年もお世話になりました
来年もヨロシクお願いします
by moko♪ (2004-12-31 22:26)
[名古屋みたいな都会でも?]
mokoさん、平成16年最後のコメント有り難う。( ^-^)
平成17年最初のコメントでお答えしますね。
・・・って事は、都会だから常識!とは言えない訳ですね。
たしかに、物言わない分だけ可愛いかもしれない。
(九子が誰の事を想定してコメントしてるか・・秘密。(^^;)
今思うと、我が家の初代ケン君には心が痛みます。
もしかしたら幸せで長生きできたかもしれなかったのにね。
by 九子 (2005-01-01 13:17)