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田中康夫知事の正念場 [<九子の万華鏡>]

九子は、田中康夫氏に二度投票した。

一度目は、多選の知事が何人も続いて、閉塞感に苛(さいな)まれていた長野県民の多くがそうだったように、阪神大震災のボランティアで活躍したと言う田中康夫氏の手腕に大いに期待して一票を投じた。

二度目は、それから2年ほどたって、田中氏と県議会との対立が深まる中で行われた出直し選挙で、「2年だけでは結果は出まい。もう一度だけ支持してみよう。」と、いわば祈るような気持で・・・・。

残念ながらここへ来て、知事の「ちょっと変だぞ!」というところばかりが見えてくる。

田中康夫氏は、大変優秀な行動力のある人だが、なぜか彼の側近と言われた人は皆、数年を経ずして彼の元を去る。

そもそも田中丸の最初の船出の時、神戸ボランティアで強力な田中氏の助っ人だった人で、外国通でもあったという敏腕の副知事さんがいた。九子なんかは、副知事さんとセットで、田中康夫氏に投票したようなものだ。

しかし彼は、出直し選挙の前にすでに、田中氏の元を去っている。

その後田中氏は、同じ様に自分で決めた側近の、少なくても3人に去られているはずだ。

議会の中でだってそうだ。もともと自民党色の強い議会で、彼の支持者はなかなか出まいとは思っているが、現在彼を支持する県会議員さんがたった3人というのは、なんとも淋しい。

かつて九子の父は、長野市議会議員をやっており、ある時、当時仲良しだったアメリカ人が宣伝カーにまで乗っかって父の応援をしてくれたのだが、その彼が「日本人は、policy=政策で投票するんじゃないんだね。friendship=友情で投票するんだよね。」と言ったのを鮮明に覚えている。
「図星だ!」と思ったからだ。

確かに九子に限って言えばその通りである。
「おかしいぞ、田中康夫知事!」のコメント欄にも書いたが、もしも九子好みのイケ面(^^;知事さんが「山口村をどうしても長野県に残そう。」と言ったなら、九子は掌をかえしたように易々(やすやす)と合併反対に回っていたかもしれない・・・。(^^;

越県合併に賛成した議員さんの中には、よもや「田中康夫の言うことなす事、気に入らないから反対しよう。」と正面きって言う人は居なかったと信じたいが、議員さんとて日本人だから、心の底では政策より友情・・というか、ここでは反感で、合併を推進した人だって皆無とは言えないのではないか?

とにかく日本人の我々には、思想は二の次で、人間的な魅力のある人に投票したいという潜在的な欲求があるようだ。 と言うか、人間的な魅力のある人の言うことはすべて正しいと思いこんだりして・・・。(^^;

その結果、非凡なる才人の田中康夫氏よりも、凡人でも良いから、とにかくまっとうな人、と言うか、気持の通じる人の方が、より望まれるのかもしれない。

例えば、泰阜(やすおか)村に住民票を移して、毎日片道4時間もかけて長野市にある県庁へバスで通勤するなんて突拍子も無いことを、まっとうな人ならまずしない。

少々嫌でも我慢して長野市のマンションに住んで、ゆったりと公務をこなす方が、時間的にも肉体的にもはるかに効率が良いという事くらい、凡人ならすぐに考える。


田中康夫氏はしかし、田原総一郎氏だの、竹村健一氏だの、インテリの評論家さんには絶大な人気があるらしい。日曜日の朝の政治番組を見ているとよくわかる。

なるほど、彼のアイデアは素晴らしい。だけど、それを実践するとなると、一人じゃ出来ないよね。必ず仲間がいる。

そう言うときに、彼の「友人を去らせる性格」が災いするのではないだろうか?

知事を支持しているたった3人の会派「あおぞら」。その3人が田中知事を応援する理由というのをホームページに載せている。

中で宮川速雄議員の言葉には、最初の選挙から田中氏を支援してきたCさんとYさんに対する中傷がある。Cさんは地元八十二銀行の元頭取。Yさんは、世界的な切り絵作家だ。

特に最初の選挙では、彼らの力が無かったら、保守的な長野県民は田中氏に投票しなかったかもしれないと言い切っていい位、活躍されたお二人だ。

その二人もついにここへ来て、後援会から降りてしまった。気持は良くわかる。(^^;

二人を良く知る長野市民なら、これが田中康夫を見限った人々に対するヤッシー流の悪質な嫌がらせだと思うに違いない。


話を山口村に移そう。
もしも田中知事がどうしても山口村を手放したくなかったのなら、山口村に長野県のニュースが届くテレビアンテナを建てるとか、学校を作ってあげるとか、そういう努力をすべきだったのではなかったか?

彼らが求めていたものは、日々の生活の便宜性だったはずなのだから・・。

確かに林議員が指摘するように、田中知事になってから、県の借金は少しずつだが減っていると言う。そういう緊縮財政の中で、山口村に使えるお金は無かったということなのだろうか?


最近聞いた変な話はこれだ。

今、交番におまわりさんが常駐している所が減っている。居ても一人だから、彼がパトロールに出てしまうと、交番がもぬけの殻になる。

そこで、警察官を退職した人、つまり警察官OBが、おまわりさんのパトロール中だけ、交番で留守番役を買ってでようと、知事に答申したのだそうだ。

「良い考えじゃないの!!」九子はそう思った。

そうしたら、田中知事の答えはこうだった。
「そう言うことなら、わざわざ警察官OBを頼むまでもない。県庁OBがその役を引きうけるから・・・。」

もちろん県庁OBは寝耳に水のこの話に、反発を強めている。
そりゃあそうだよね。子供の留守番と訳が違うんだから、素人には危険過ぎる!

こう言う時、普通なら良くも悪くも「根回し」ってしておくもんじゃないだろうか?
県庁OBの意向をまず聞いてから、発表するべきものじゃないだろうか?


九子は田中康夫氏に二度投票した。
三度目は、たぶん無いと思う。

☆副知事をされた方のお名前が良く思い出せません。 もしかしたら田中氏と共著で本を書いていらっしゃる浅田彰氏だったかもしれません。今現在田中氏と浅田氏が疎遠であるかどうかは、私にはわかりません。失礼がありましたらお許し下さい。
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タグ:田中康夫
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