救急車の呼び方 [<介護生活、そして父母の事>]
人騒がせな病人である九子の父が、何度も救急車のお世話になっている話は以前にもした。
アメリカで救急隊員をしていらっしゃるmariaさんのブログで、どうやらアメリカでは救急車は有料で、しかも呼ぶのに大変高額なお金のかかるものであるらしい事がわかって以来、日本も少しお金を取ったらどうかしら・・・などと考える。(Mariaさん、いくらかかるのでしょうか?)
★mariaさんが救急車有料化という提案をしていらっしゃるのを見つけました。
だって福祉タクシー(寝たまま運べる)を呼ぶと病院まで8000円位かかるし、運転手さんが一人で来て病人を連れていく訳だから、我が家のように段差のたくさんある古い家ではなんだか一人では危なっかしくて、少々腰が痛くたって九子が手伝わない訳にはいかない。
(もっとも我が家の場合、いつだって隣の八百屋のおじさんが駆けつけてくれるが・・。(^^;)
それが救急車だと、頑健な若い隊員さんが必ず複数でやって来て、最新鋭の機器が積まれた車へ居ともたやすく乗っけてくれる。
病院へ行く途中から、酸素吸入等の必要な措置はもう始まっている。
何より救急車で来た病人は重篤な病人であるからして、順番なんかお構いなしに真っ先に診察してもらえるのだ。
これが一度乗ると病みつきになる(^^;救急車の魅力である。
この魅力にすっかり執りつかれて・・という訳でもあるまいが、何度も利用させてもらっている九子父の場合、もちろん彼が望んで乗りたがる訳ではない。
当のご本人はまさに死ぬか生きるかの大騒ぎを演じている訳だから、そんなこと考えてる余裕は無い。
結局救急車を呼ぶかどうかは周りにいる家族が判断するのである。
我が家で言えばこの九子が、緊急であるか否か、もし緊急であるなら、どの段階で救急車を呼ぶべきかを瞬時に判断しなければならない。
これはかなり難しいことである。
前回の入院の折は、かなり九子も慎重になった。
というのも、その少し前、父は胸が苦しいと訴えて元気が無く飲み物もむせて取れなくなり脈もはっきりしなかったので、家庭医の先生に相談すると、救急車を呼ぶことを薦められた。
今から考えると先生も電話だけで本人を見ている訳ではないのだから、うかつな事も言えなかったのだろう。
それが救急車が来る頃には落ち着いて来て本人も元気になり、病院に到着して診察してもらう頃には「十兵衛さん、どうしちゃったの?なんで救急車なんか乗っちゃったんでしょうねえ。」と言う有難い先生のお言葉まで頂戴してしまったからである。(^^;
Mariaさんのブログを見ると、アメリカではのどが痛いだけで救急車を呼ぶ人もあったり、何より大した事もないのに救急車を呼ぶお医者さんもいるそうであるから、なんだか少しほっとする。
だけど本来こういうことって、つまり救急車は患者がどういう状態のときに呼ぶものであるかと言うことはどこかで誰かにしっかりと教えて欲しい。
もちろん意識が無いときとか、出血がひどい時とか、誰が見ても重篤な場合は簡単だ。
難しいのは、高齢で体力が弱っていて、たとえば体温は36度にも満たない位で、胸がゼーゼー言っている時とか・・・・・。
今は熱の出ない肺炎というのもあるそうだから肺炎になっているかどうかは素人にはわからない。
勢い後で後悔しないように、とりあえず病院へかけつけるか・・・と言うことになる。
そしてそのかけつけ方がわからない。
8000円払って福祉タクシーへ乗せて、具合悪いところを救急待合室で長時間待たせて良いものか。
一方ただで来てくれる救急車なら、救急救命器具も揃い、到着するやいなや真っ先に診てもらえる・・・と吉○屋の牛丼ではないが、早い!安い!話がうまい!のである。(^^;
今回九子父が再び息苦しさを訴えるに及び、前回の失敗を教訓にかかりつけの病院にまず電話した。
すると看護師さんが担当医の先生に連絡してくれて、とりあえず今晩一日様子を見てから明日改めて外来に来るようにという指示を伝えられた。
そうだ!最初からこの方法を取ればよかったんだ!(^^;
一晩中うなりつづける父を心配しながらも、いつのまにか眠りこける九子。(^^;
翌日朝寝台タクシーを呼ぶが、混んでいて来てくれたのは1時間後。
平日なのにシャッターが閉められ、キャリアーが入るのを見た隣の八百屋のおじさんが早速やって来て運ぶのを手伝ってくれる。
キャリアーは救急車のものより一回り小さいみたいで、結構大柄な父には窮屈そうである。
病院でも、処置室で狭いキャリアーの中待つこと3時間。
やっと診察してもらえた時は、もう午後2時近く。
額や手足がひやっとするほど冷たいのにだまされて、迂闊なことに8度7分の熱があった事に気がつかないでいた。
爪にはさんで計る酸素濃度も93%とのことで、早速酸素吸入も始まり、即入院が決まった。
(酸素濃度95%より下だと酸素吸入がはじまるらしい。)
ああ、病院に入院出来た。これでまずまず安心だ。( ^-^)
今回はたまたまうまく行ったが、いつ何時こうやってうまく事が運ぶとは限らない。
それというのも、救急車を呼ぶ明確な線引きがないからだ。
父が待たされている間にも、数人が救急車で運ばれてきた。
交通事故で運ばれてきたとおぼしき一人などは、診察もそこそこ元気に歩いて帰っていった。(^^;
アメリカと違って、日本はタダだから、みんな気楽に救急車を呼ぶのだろうか。
本当に必要な時、本当に必要な人が乗れない可能性がある以上、誰かが「救急車利用マニュアル」を作ってもいいんじゃないのかなあ。
この入院が、実は父にとって10月以来2度目の入院だった。
一度10月末に退院してから、わずか1週間になるやならずの再入院。
緊急入院した重病人であるはずの父の病室へ入るなりの第一声は、しかし、「カステラ食いてえなあ。」であった。(^^;
そして病室を去る九子が、その日最後に聞いた父の声は「イテエ、イテエヨ!何やってるんだ!俺を殺す気か!」の大声であった。
なんの事はない。点滴の針を刺されていただけだった。(^^;
(まあいいよ。それだけ元気があれば・・・。)
そしてそれは、これから始まる九子の受難物語の序章に過ぎなかったのである。(^^;
アメリカで救急隊員をしていらっしゃるmariaさんのブログで、どうやらアメリカでは救急車は有料で、しかも呼ぶのに大変高額なお金のかかるものであるらしい事がわかって以来、日本も少しお金を取ったらどうかしら・・・などと考える。(Mariaさん、いくらかかるのでしょうか?)
★mariaさんが救急車有料化という提案をしていらっしゃるのを見つけました。
だって福祉タクシー(寝たまま運べる)を呼ぶと病院まで8000円位かかるし、運転手さんが一人で来て病人を連れていく訳だから、我が家のように段差のたくさんある古い家ではなんだか一人では危なっかしくて、少々腰が痛くたって九子が手伝わない訳にはいかない。
(もっとも我が家の場合、いつだって隣の八百屋のおじさんが駆けつけてくれるが・・。(^^;)
それが救急車だと、頑健な若い隊員さんが必ず複数でやって来て、最新鋭の機器が積まれた車へ居ともたやすく乗っけてくれる。
病院へ行く途中から、酸素吸入等の必要な措置はもう始まっている。
何より救急車で来た病人は重篤な病人であるからして、順番なんかお構いなしに真っ先に診察してもらえるのだ。
これが一度乗ると病みつきになる(^^;救急車の魅力である。
この魅力にすっかり執りつかれて・・という訳でもあるまいが、何度も利用させてもらっている九子父の場合、もちろん彼が望んで乗りたがる訳ではない。
当のご本人はまさに死ぬか生きるかの大騒ぎを演じている訳だから、そんなこと考えてる余裕は無い。
結局救急車を呼ぶかどうかは周りにいる家族が判断するのである。
我が家で言えばこの九子が、緊急であるか否か、もし緊急であるなら、どの段階で救急車を呼ぶべきかを瞬時に判断しなければならない。
これはかなり難しいことである。
前回の入院の折は、かなり九子も慎重になった。
というのも、その少し前、父は胸が苦しいと訴えて元気が無く飲み物もむせて取れなくなり脈もはっきりしなかったので、家庭医の先生に相談すると、救急車を呼ぶことを薦められた。
今から考えると先生も電話だけで本人を見ている訳ではないのだから、うかつな事も言えなかったのだろう。
それが救急車が来る頃には落ち着いて来て本人も元気になり、病院に到着して診察してもらう頃には「十兵衛さん、どうしちゃったの?なんで救急車なんか乗っちゃったんでしょうねえ。」と言う有難い先生のお言葉まで頂戴してしまったからである。(^^;
Mariaさんのブログを見ると、アメリカではのどが痛いだけで救急車を呼ぶ人もあったり、何より大した事もないのに救急車を呼ぶお医者さんもいるそうであるから、なんだか少しほっとする。
だけど本来こういうことって、つまり救急車は患者がどういう状態のときに呼ぶものであるかと言うことはどこかで誰かにしっかりと教えて欲しい。
もちろん意識が無いときとか、出血がひどい時とか、誰が見ても重篤な場合は簡単だ。
難しいのは、高齢で体力が弱っていて、たとえば体温は36度にも満たない位で、胸がゼーゼー言っている時とか・・・・・。
今は熱の出ない肺炎というのもあるそうだから肺炎になっているかどうかは素人にはわからない。
勢い後で後悔しないように、とりあえず病院へかけつけるか・・・と言うことになる。
そしてそのかけつけ方がわからない。
8000円払って福祉タクシーへ乗せて、具合悪いところを救急待合室で長時間待たせて良いものか。
一方ただで来てくれる救急車なら、救急救命器具も揃い、到着するやいなや真っ先に診てもらえる・・・と吉○屋の牛丼ではないが、早い!安い!話がうまい!のである。(^^;
今回九子父が再び息苦しさを訴えるに及び、前回の失敗を教訓にかかりつけの病院にまず電話した。
すると看護師さんが担当医の先生に連絡してくれて、とりあえず今晩一日様子を見てから明日改めて外来に来るようにという指示を伝えられた。
そうだ!最初からこの方法を取ればよかったんだ!(^^;
一晩中うなりつづける父を心配しながらも、いつのまにか眠りこける九子。(^^;
翌日朝寝台タクシーを呼ぶが、混んでいて来てくれたのは1時間後。
平日なのにシャッターが閉められ、キャリアーが入るのを見た隣の八百屋のおじさんが早速やって来て運ぶのを手伝ってくれる。
キャリアーは救急車のものより一回り小さいみたいで、結構大柄な父には窮屈そうである。
病院でも、処置室で狭いキャリアーの中待つこと3時間。
やっと診察してもらえた時は、もう午後2時近く。
額や手足がひやっとするほど冷たいのにだまされて、迂闊なことに8度7分の熱があった事に気がつかないでいた。
爪にはさんで計る酸素濃度も93%とのことで、早速酸素吸入も始まり、即入院が決まった。
(酸素濃度95%より下だと酸素吸入がはじまるらしい。)
ああ、病院に入院出来た。これでまずまず安心だ。( ^-^)
今回はたまたまうまく行ったが、いつ何時こうやってうまく事が運ぶとは限らない。
それというのも、救急車を呼ぶ明確な線引きがないからだ。
父が待たされている間にも、数人が救急車で運ばれてきた。
交通事故で運ばれてきたとおぼしき一人などは、診察もそこそこ元気に歩いて帰っていった。(^^;
アメリカと違って、日本はタダだから、みんな気楽に救急車を呼ぶのだろうか。
本当に必要な時、本当に必要な人が乗れない可能性がある以上、誰かが「救急車利用マニュアル」を作ってもいいんじゃないのかなあ。
この入院が、実は父にとって10月以来2度目の入院だった。
一度10月末に退院してから、わずか1週間になるやならずの再入院。
緊急入院した重病人であるはずの父の病室へ入るなりの第一声は、しかし、「カステラ食いてえなあ。」であった。(^^;
そして病室を去る九子が、その日最後に聞いた父の声は「イテエ、イテエヨ!何やってるんだ!俺を殺す気か!」の大声であった。
なんの事はない。点滴の針を刺されていただけだった。(^^;
(まあいいよ。それだけ元気があれば・・・。)
そしてそれは、これから始まる九子の受難物語の序章に過ぎなかったのである。(^^;
[救急車の体験]
九子さん こんにちは お父様をお大事に。
そしてご看病なされる九子さんも心身ともに大切にして下さい。
さて、正月早々私も大変な目に遭いました。感染性胃腸炎のためにこの私も救急車を夜中3時に呼んでもらい病院へ運ばれましたよ。吐く、下すを繰り返して喉がカラカラになり、高熱が出ました。
生まれて初めて救急車に乗りました。尋常なことではありませんでした。そして点滴6時間・・・
看病する方もされる方も大変ですが、どうぞお大事にしてくださいませ。看病する側も辛さは一緒ですね。ではまたPCの空きの合間に・・・
by 近くの住人 (2006-01-22 10:08)
[救急車を呼ぶ基準]
九子さん、こんにちは。ご無沙汰しております。
その後、お父さまの具合いかがですか?どうぞ、お父さま、そして九子さんもお大事になさってください。
さて、実は私、日本の救急車有料化には100パーセント賛成と言うわけではありません。と言うのは、有料化したとしても、集金体制が確実に整っていない限り、あまり意味がないと思うのです。ここをクリアさえすれば、いいかもしれません。それよりも、救命士を乗せたプライベート救急車の設立許可や色々と細かい点をこうしていったらいいのではないか、とか案はありまして、日本の救命士の方ともよく意見交換はさせていただいています。
東京消防庁は、タクシー運転手にCPRの講習を受けさせ、緊急性のない患者さんはタクシーで行ってもらう、と言う提携を始めました。始めてから2ヶ月ほどで、約2000件も前年度よりもコール数が減っているのだそうです。とても賢いアイディアだと思うし、アメリカでもぜひやっていただきたいサービスです。
by maria (2006-01-27 08:35)
[その2]
救急車を呼ぶ基準としては、基本的には生命に危険のある、心臓関連、呼吸器官、事故、事故や病気による大出血、急な手足のしびれや言語障害、頭痛(これらは脳溢血等の症状)等が当てはまります。ただ、こちらでも九子さんのお父さまのように、立ち上がれない病人の方々の体調が思わしくない場合、呼んでいただいて構わないと思います。アメリカではその場合は、直接入院であればプライベート車が適切ですが、日本の搬送車は運転手一人しかいないとなると、救急処置を取れる人が乗務している救急車を呼びたいところです。
日本では、「救急車で行けば早くつく」とか「救急車で行けばすぐに見てもらえる」という観念があるので、救急車を呼ぶ人が多いのだと思いますが、アメリカでは例え私達が搬送しても、緊急度は、まず911が選択、サイレンなしで行くこともあります。そして観察後に私達が判断、病院までサイレンなしで行くことがほとんどです。最終的には病院レポートで病院側が判断し、病院の込み具合によっては待合室へ搬送するように言われることも少なくないんです。その場合は自分の車やタクシーで行ったほうが安いですよね。
と言うことで、日本は有料化する前に、もう少し病院との連携を図り、病院側も救命士の判断を信頼していき、緊急度をコールの内容によって臨機応変にしていくことは必要ではないかな、と思っています。
人それぞれ緊急度と言うのは違いますし、私達が?と思うような内容でも、患者さんにとっては緊急でしょうし、難しいところではありますが。日本で救急車を呼ぶ理由で一番多かったのは、「どの病院に行ったら良いのかわからなかった」と言うことですので、近くの救急病院の場所を把握しておくことは、国民がすべきことの一つであると思います。
と、こんなに長くなりましたので、今日はこの辺にしておきます。
by maria (2006-01-27 08:42)
[近くの住人さん!]
お返事がすっかり遅れてごめんなさい。
胃腸に来る風邪ね。この冬かなりはやったようです。
実は九子の身近でも・・・。(^^;
でも救急車まで乗っちゃうと言うのは、かなりな重症ですね。
大変でしたね。そしてご無事で何より・・。
考えて見ると、自分が乗った経験は無いですね。父の付き添いで乗ったのはたびたびありますが・・。
何度も乗って観察する余裕が出てくると、お金のかかった装備の車だとつくづく思います。それに人も必ず3人で来てくれますもんね。
( ^-^)
温かいお言葉ありがとうございます。
はい。良く寝てますから大丈夫です。(^^;
by 九子 (2006-01-28 23:15)
[mariaさん!( ^-^)]
御丁寧にたくさんコメント有難うございました。m(_ _)m
>有料化したとしても、集金体制が確実に整っていない限り、あまり意味がないと思うのです。
この事ですが、病院に救急車で搬送された場合、結構時間外が多いと思いますので、会計は次回の来院時まとめて払うように指示されます。
だから現在はタダなのですが、救急車のお金そうやって払えばいいのかなあと思ってました。
アメリカは救急車に直接払うのでしょうか?そして一体、一回いくらなの?
>東京消防庁は、タクシー運転手にCPRの講習を受けさせ、緊急性のない患者さんはタクシーで行ってもらう、と言う提携を始めました。
CPRというのは、心肺蘇生術のことで、人工呼吸や心臓マッサージを含めたものですよね。って知ったかぶりして、辞書で調べました。(^^;
2000件も出動回数が減ったなんてすごいことですよね。本当に良いシステムだと思います。
それと、アメリカの病気の緊急度のチェック体制。何重にもなっていて安心ですね。
救命士さんをもっと信頼して・・と言うのは、日本ではまだまだかもしれません。
救命士さんの言葉使いひとつ取っても、一番偉いのはお医者さんという構図が見え見えでしたから・・。
>日本で救急車を呼ぶ理由で一番多かったのは、「どの病院に行ったら良いのかわからなかった」と言うことですので・・。
えっ?そうなんですか?
でもたぶん大都会ではいろいろ選択肢がありすぎてそうなっちゃうのかも・・・。
119番の中に、こういう症状の時はこの病院へというアドバイスコーナーやお医者さんというのは難しいでしょうが、看護師さんが緊急度を判断してくれるセクションがあればいいのかもしれませんね。
by 九子 (2006-01-28 23:41)