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あらしのよるに [<九子の読書ドラマ映画音楽日記>]


何気なくつけたテレビに映っていたアニメの絵の可愛らしさにつられて見始めたら、信じられない物語が展開した。



嵐の夜の暗闇の中で友達になった二人は、なんとオオカミとひつじ。



んな、ばかな!まさか長続きするはず無いねと思っていたら、あらびっくり!





でもなんと夢のある童話だろう。ムーミンの国、北欧あたりの物語かと思いきや、わが日本国のアニメーションで二度びっくり。



更なるびっくりは末娘が知っていた事。「ああ、中村獅童や成宮君が声優やる奴ね。」

原作は大変有名な童話らしかった。



オオカミの名前はガブ。「ガブリ」と大口あけてひつじを食べる音を連想するが、友達を大事にする心優しい性格。



ひつじの名はメイ。「メエ~ッ」と鳴くからだろうが、のんびりとおおらかで、ドジなところがある。



アニメーションに関する限り、この二人の表情の愛らしさが魅力の中心だ。



日本のアニメだってバトル一辺倒じゃなくて、こういう文部科学省お墨付きみたいな夢いっぱいのも作れるんだぞ!と世界に誇りたくような出来栄えだ。



ただし、いろんなところに島国日本が見え隠れする。



まずはオオカミたちもひつじたちも、それぞれ二人に相手側の群れの動向をスパイさせようと考えるところ。



そして、群れへの義理と友情の狭間に苦しんだ二人は、結局手に手をとって逃げるのだ。

なんだ、結局逃げちゃうの?それしか方法は無いのかねえと、ちょっとがっかりさせられる。



群れから浮き出た二人がたどる運命が「逃げる」という選択肢以外無いと言うのが、いかにも日本人的だ。村八分の論理だ。





最初のうちはまるまると可愛らしいメイの方をひいき目に見ていたが、そのうちだんだんメイの行動が鼻についてきた。



弱さ、かざし過ぎじゃねー?



オオカミの群れの中でガブに助けられるのはまだしも、川には落ちる、雪の中で動けなくなる、そのたんび、強いガブが命をかけて助けてくれるのである。



その上、ガブが空腹を癒すためにねずみを取っているのが不満!などという問題発言までする。





強くあるとは、なんと大変な事なのだろう。



弱者はどこまでも弱くなることを許されるが、強者はいつでも必ず一定水準以上に強くあらねばならない。



自分を捨ててまで「弱い」メイをかばい続けている「強い」ガブはしかし、もっと「強い」オオカミの群れの中では規律を破る「弱者」として、葬り去られる運命を待つのである。



一方ガブに頼りっぱなしのメイは、群れから仲間はずれにはなるとしても、ガブのように血の粛清を受けるという訳ではない。



この映画を見ていて、「人間弱虫の方が楽!」というメッセージを受け取ってしまった人は九子だけだろうか・・。いや、もちろんそうであることを祈りたいが・・・。(^^;;





それにしても中村獅童という人がガブの声をやっていたと言うのを最後までわからなかった。

いつもの彼の声ではない気がした。



あれだけ声も使い分けられる才能があるのだから、へんなとこで女優さんと遊んでないでもっとしゃんとしなさいと言いたい。(^^;



あらしのよるにの画像原作童話によると、映画には無かった驚きの結末が待っているのだと言う。

その辺りがすごく気になりながら、弱虫の方が楽!というドーデモイイ人間は、まだ本を買おうと言う行動には出ないで居る。


タグ:中村獅童
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