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漢方薬の不思議  その1 [<薬のこと、ダメ薬剤師のこと、家のこと>]

平成22年10月10日、11日に長野県長野市で「第43回日本薬剤師会学術会議」が開かれた。

毎年一度各都道府県もちまわりで・・・と言っても約50年に一度しか回ってこない訳だから、一生に一度あるかないかの大イベントである。
かく言う九子も遅まきながらボランティアに応募して、一日だけだが全国規模の学会というものの雰囲気を味わってみた。

宇宙飛行士の毛利衛さんが見えて「宇宙から見た生命のつながり」というお話をなさった。
ずっと聞いて居たかったが、ボランティアとしてはほんのわずかの時間覗き見する程度というのは甚だ残念だった。

そもそも日頃薬剤師の自覚などあんまり無い九子だからして(^^;;、薬剤師中の薬剤師たる講師の先生方などとはおこがましくて口も聞いてもらえない立場であるのだけれど、今回配属されたのが講師控え室の接待係!

いやあ、いらっしゃるもんですねえ、見目麗しくはたまた立ち居振る舞いの一つ一つに知性のにじみ出る「先生」と呼ぶに相応しい薬剤師さんが・・。

学会というのはそういうレベルの薬剤師さんが集う場であるから、あちらこちらで人脈を広げるための名刺交換
が盛んに行われる。

名刺などというものをもとより持たない九子は(それ以前の問題として誰も九子の名刺など欲しがらないが(^^;;)何冊かの著書をお持ちのうら若き見目麗しい薬剤師さんに「サイン下さ~い!」などととおねだりする始末。

薬剤師にもレベルがあるという事をわかって頂けましたでしょうか?(^^;;


レベルといえば看護師さんにもいろいろあるんだなあと思わされたのが今回のホメオパシー事件。
新生児には必須とされているビタミンK注射を行わなかったために赤ちゃんが脳内出血を起こして死亡したという事件だ。

ホメオパシーなどという単語を、今回の事件がなかったら知る由もなかった九子である。
それにしても助産師さんの世界の一部で広がっていたというのが驚きだ。

昔の助産婦さんならいざ知らず、現在「助産師」という資格は、看護師さんの資格がある人が勉強して特別に取る資格のようだ。つまり助産師さんというのは、看護師さんの中のエリートのはずだ。

そういう人が誰が考えてもインチキ臭い治療法を信じてしまったというのが不思議だ。
ホメオパシーについてはbeepさんのブログをどうぞ!( ^-^)

ホメオがつく単語で九子でも知っていたのは「ホメオスタシス」
こちらの方は恒常性維持機構という、体が常に正常な状態を保とうとする機能=恒常性の事であり、九子くんだりでも知っているのだから(^^;;、まあ医療関係者であれば知ってて当たり前の単語なのかも・・・。

漢方薬は化学的に作られた薬よりも恒常性が優れていると言われる。

例えば、これは漢方薬ではないが、「雲切百草丸」は( ^-^)、胃の症状を取るばかりではなく便秘の時も下痢の時も使える便利なお腹の薬なのだが、これは整腸作用と一口に言うけれど、身体が自分で正常な腸の状態に戻ろうとするホメオスタシスいわゆる恒常性が働く結果効き目を現す薬なのだ。

さっき「雲切百草丸」は漢方薬ではないと言ったけれど、漢方薬、民間薬の垣根というのもわかり難いかもしれない。

漢方薬というのは「傷寒論(ショウカンロン)」「金匱要略(キンキヨウリャク)」という主として二冊の中国の古典的教科書を基にして何千年もの経験を積んだ経験的薬であり、厚生労働省が認めた立派な「医薬品」である。

バスクリンのツムラがたくさんの漢方処方のエキス剤(=出来上がった煎じ薬をフリーズドライ製法で顆粒にしたもの)を医家向けに出しているから、お医者さんでツムラの何番と書いたアルミ包装を貰ったことのある方もたくさんおいでだろう。

民間薬というのは、古くから経験的に使われてきた主として単味の(一種類で出来ている)薬の事だ。
どくだみ(十薬)やゲンノショウコ(当薬)、せんぶり、柿の葉、ヨモギ、アロエ、などがそれに当たると思う。これらは厚生労働省が認めた「医薬品」ではない。

民間薬でもなく、漢方薬でもない「雲切百草丸」は「伝統薬」という別の括りで括られるのだと思う。
「伝統薬」とは、全国各地の気候風土、文化、生活環境が色濃く反映された歴史ある医薬品のことだ。


「雲切百草丸」も含めて、来年4月で通信販売出来なくなる可能性がある「伝統薬」と言われるさまざまな薬はたいてい医薬品第二類に分類されている。
これらは「医薬品」にくくられて居る訳だから、民間薬よりはずっと効き目は確かなはずだ。

今回の改正では、効き目の強い「医薬品」だから対面販売されなくてはならないという流れで、通信販売という大きな市場が閉ざされてしまった。

こんな風にしてただでさえ先細りの伝統薬メーカーが更なる苦境に陥って、ついには消えていくという姿を見るのはもうたくさんだ!

我が家の「雲切目薬」は点眼薬だから医薬品第三類で、規制には引っかからずにこれからもずっと通信販売可能だ。幸運だったとしか言いようが無い。


漢方薬に話を戻すと、例えば五苓散(ゴレイサン)という漢方薬は優れた利尿剤(おしっこを出して血圧を下げる薬)であるが、体の中の水分がむしろ少なくて血圧の低い人が飲んでもそれ以上血圧は下がらないという。水分が過剰な人にだけ効果を現す賢い薬と言えるだろう。


それに反してこれは古典的な利尿薬として有名な化学の薬「ラシックス」なんかは、誰が飲んでも一様におしっこに行きたくなる。身体に余分な水分があるなしに関わらず、強制的におしっこを出す薬と言っていいと思う。


つまり化学的に作られた薬はどんな場面でもその効き目を維持するように作られる。
おしっこを出す作用ならその一つだけ、痛みを止める作用ならその一つだけ、どんな人が飲もうと律儀に命令を守り続けるわけだ。

抗癌剤が癌細胞のみならず正常な細胞をもやっつけてしまうなんていうのは、その好例じゃないのかな?

ところが何千年の歴史を持ちながらいまだその効き目の本質がはっきりわからない薬の多い漢方薬は、その薬が成り立っている生薬同士、つまり葛根湯ならばカッコン、マオウ、ケイシ、シャクヤク、ショウキョウ、タイソウ、カンゾウという7種類の生薬同士の相互作用、そしてそれが生体に入った時の浸透圧だの膜電位だのから受ける影響、その他まだまだ他の訳のわからない諸因子によって、化学の薬のような単純な一つの作用ではなく、複雑怪奇、摩訶不思議な変化を遂げて体の多方面に効き目を現す。

例えば上のカッコントウは風邪薬として余りにも有名だけれど、本質的には身体を温めて汗をかかせて熱を下げる薬であり、熱を下げるだけではなく、血行を良くして肩こりや鼻づまりも治す。熱による下痢にも効く。
湿疹の腫れ、かゆみ、結膜炎などの目の炎症、耳の炎症も取り、乳腺炎やおっぱいの出が悪いときにも使われたりする。

考えてみるとこれらすべての作用を併せ持つ化学の薬って無いんじゃないかなあ?


その上、「証」あるいは「證」という重要なものがある。荒木性次(朴庵)先生の著書によれば

「證」とは一口に言って容態のことなり。病者の訴へるあらゆる苦しみの状態を「證」と云。(中略)

傷寒若くは雑病の為に身体の一部に病を生じたる際、必ず発する病状を集め撰び此をその治療に用ひんとする薬方の的確なる使用目標とすべく作られたるものに命じられたる名前なり。

つまり「證」とはしるし即ち證據(しょうこ)と云ふ義にて絶対に誤りは無いと云ふ程の確たる意味を持ちたる言葉なり。 (中略)

そもそも病に薬を用ひんとする場合、其病状を目標とするぐらゐは何人も行ふ所の極めて当たり前のことなれば、何も其目標に対して證と云ふほどの大げさな言葉を使ふ必要はなき筈なり、然るをかく言ふは、深く譯(わけ)ある事なりと言ふべし。

即ち同一症状を目標にして薬を与えても或いは治することあり、或いは治せざる者もありて的確は仲々期し難し。併しそれではイザと云時まことに便りなく甚だ危なっかしき次第なれば、そう云ふことなく何時でも安心して有効に使へる様にと先賢の考へ出せし目標が即ち此の證と言ふものなり、それで之をわざわざ證と謂ふ。

という事になる。

 

例えば九子は若い時、風邪を引くとひどい咳が最後まで止まらず、薬局では却ってお客さんに「お大事に!」と言われる始末で閉口した。(^^;;

店にある薬もお医者さんで貰う薬もまったく効かず、考えてみればこの症状は子供の頃からあり、どんな酷い咳であっても風邪を引いた時だけに限られるので医者からは喘息ではないと言われていて、まあ半分諦めて十数年もそのままにしていた。

ところがある日講義をして頂いていた荒木朴庵先生の愛弟子の故藤本肇先生が九子の話をさらっと聞いて選んで下さった薬がドンピシャだったのだ!

九子が一応出席していたのは(^^;;、荒木性次(朴庵)先生が編み出された日本古来の流派なので「古方」と呼ばれる講義だった。今流行の中医学という薬草を十数種類も山ほど使う中国漢方とは、一線を画している。

藤本先生が薦めて下さったのは「桂枝去芍薬加麻黄附子細辛湯」という薬だった。残念ながらツムラには無くて、煎じて作る。
煎じるのに50分ほどかかるが、煎じ終わった量を一日3回ではなくて6等分くらいにして一日6回くらいこまめに飲む飲み方も教えて頂いた。

教科書として使っていた荒木性次先生の著書「新古方薬嚢(しんこほうやくのう)」のどこを見てもこの薬が「激しい咳に効く」などという文言は一切無い。

代わりに「桂枝去芍薬加麻黄附子細辛湯の證」としてあるのは、
「心下胃の辺りに堅きしこりあり大きさは手の掌大にして其のまわりは盃をなぜる様な案梅の者のあるのが主證なり。多少身体に重みある者。但し軽き者は心下に重苦しき感じありて其れ程に堅くはならず、手足しびれまたは痛む者、熱はある者もあり、無きものあり一定ならず、半身冷えてしびれる者あり、熱無き者は大抵脈遅なり。」という4行ほどの文章のみだ。

薬が効いて初めて気が付いたのだが確かに九子はみぞおちから胃の辺りに違和感があった。
堅いしこりではないが、押すと「うっ!」と痛むというか気持ちが悪くなるというか・・・。
それこそが「桂枝去芍薬加麻黄附子細辛湯」の証、つまりこの薬が効くよというサインだったのだ。

藤本肇先生流漢方の醍醐味は、傷寒論という一冊の書物を何千回何万回読み尽くされて、その中に本来書かれていない身体の中で起こっている変化をご自分なりに解釈されて、一方それぞれの薬の作用も的確に判断された上で、たとえば「これは皮膚の少し下、肌肉のあたりに余分な水がたまって熱を生じている状態だから、まずこの水をさばくために○○という生薬が入った○○△△湯を使おう。」という治療方針を立てられ、それがうまくいかなかった場合には、「この薬で水は取れたはずなのだが熱がまだ残っていて症状を表している訳だな。では今度は○△湯がいいだろう。」と次々と治療を変更され、漢方理論に基づいて最後には治癒させて身体を正常な状態まで持っていくという、まさにそこにある。

とにかく九子の場合「桂枝去芍薬加麻黄附子細辛湯」を飲みだして2日目くらいには咳がほとんど出なくなってしまった。
何年も苦しんだのが嘘みたいに治った。
「へえっ!漢方薬ってこんなに効くんだ!」

本来の薬剤師ならば、そういう体験が契機になって漢方薬の勉強にのめりこんでいくはずなのだ。
ところが残念ながら、九子の場合は「へえっ!」で終わってしまった。(^^;;


こういう漢方薬の魔力に取り付かれてしまった歯科医師が居る。M氏である。( ^-^)
彼のことを書くと長くなりそうなので、本日はここまでってことで。


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popspace

見ました、面白いですね
by popspace (2010-10-12 11:33) 

mu-ran

さてさて今回は漢方についてのお話
大変楽しく読ませていただきました。
わたしは実はツムラの101番や104番の
愛用者でもあります。また野口晴哉氏の
「風邪の効用」なる本を愛読していた時期も
ありまして、ウイーン留学中風邪をひくと
実験ということで
手当てで熱を下げたりしておりました。

現在はツムラの上記の漢方は
足が疲れたときに体が乾燥してくるので
その異変を感じると必ず服用します。
そうしますと風邪が通り過ぎるのです。

のどに痛みを感じる手前はツムラで大丈夫ですが
のどが痛くなる手前で処理できないときにのみ
「ベンザ・ブロック!」に頼ります。。。

整体協会で得た知識や野口先生の哲学は
他の分野にも応用できるので
とても面白いのですが
さすがに風邪を手当てだけってのは
海外にいたりすると
ちょっと心細いものでしたね。

藤本肇先生とおっしゃる凄い方は
野口先生のやり方と似通ったところがあるように感じました。

本質を見極める才覚というか直感で
一度光を見つけると
ただひたすらそれを追いかける
そういうしつこさ=緻密さと凄みが
共通しているのでしょうかね。

開国の志士たちにも共通してるのかな?
素敵なお話ありがとうございました。
by mu-ran (2010-10-13 09:38) 

九子

popspaceさん、こんにちわ。!( ^-^)
ご訪問とコメント有難うございました。

まず最初に、もしかして私、大変失礼な事をしておりませんでしょうか?

確か昨日の今頃popspaceさんからコメントが来ているとso-netからメールがありましたので、早速見に来たのですがコメントは見当たりませんでした。それと前後してトラックバックをひとつ受けたのですが・・。

この頃、まあへんなサイトからのトラックバックが多いので、大変申し訳なかったのですが[popspace]さんでso-netブログ内の検索をかけたんです。

そうしたらなんと!
なぜか怪しいエロサイトばかりの結果表示になってしまいまして・・(^^;;そこでトラックバックをひとつ消去した記憶があります。


万が一それがpopspaceさんからのものでありましたら大変申し訳ありませんでした。平にご容赦を・・。m(_ _)m
(もしお差支えありませんでしたら、もう一度お送りください。(^^;;)


え~、「見ました」と言われるのは薬剤師会全国大会なのかよくわからないながら日本人的にあいまいに「有難うございます。」と御返事いたします。(^^;;

ミスチルさんのファンの方なのでしょうか、私自身は前のほうでも書きましたがライブ歴がごくごく短いので残念ながらミスチルさんは見た事がありません。

でも薬剤師の友人が30年来のミスチルファンで、母娘で一緒にコンサートに行くというのを聞いて羨ましく感じていました。

あっ、そういえばミスチルさんの「タガタメ」を引用して市橋達也の記事を書いた事があります。ご覧下さい。

http://kumokirimegusuri.blog.so-net.ne.jp/2009-12-03-2


え~、popspaceさん、実はひとつお願いがあります。
これは九子のブログにコメントを下さった全ての方々にお願いしている事なのですが、九子のプロフィール(いちばん上左側にあります)を見て、そこに書いてある方法で九子にメールを下さいませんか?
お願いします。m(_ _)m
きっといいことがあると思いますよ。( ^-^)
by 九子 (2010-10-13 11:00) 

九子

mu-ranさん、こんにちわ。
今日は(今日も?)薬局が暇なので素早く御返事いたします。(^^;;

ツムラの101番や104番ですね。
今調べてみたら、どちらも中医学と言われる新しい方の漢方薬ですね。
だから私にはあんまり馴染みの無い処方ですが・・。
(まるで古方にある処方ならすべて熟知しているみたいな言い方。(^^;;)

>足が疲れたときに体が乾燥してくるので
その異変を感じると必ず服用します。

こういう身体の変化を敏感に感じ取れる方に漢方はとてもよく効くと思います。

>さすがに風邪を手当てだけってのは
海外にいたりすると
ちょっと心細いものでしたね。

確かにそれが一番心配でしょうね。
ヨーロッパも医者にかかると高額な料金がかかるのでしょうか?

>本質を見極める才覚というか直感で
一度光を見つけると
ただひたすらそれを追いかける
そういうしつこさ=緻密さと凄みが
共通しているのでしょうかね。

ああ、確かに!
さすがmu-ranさん、凄い分析力ですね!

藤本先生はたぶん霊感みたいなのも強い方だったと思いますよ。
ほら、例の人間が亡くなる時に魂が身体からす~っと抜けていくのを何度も見たとおっしゃったのがこの藤本先生ですから・・。

藤本先生は亡くなるのが10年早すぎました。もう10年長生きされていたら、漢方薬の世界はもっと変わっていたかもしれないと残念でなりません。
by 九子 (2010-10-13 11:32) 

mu-ran

なるほど。漢方ってのもいろいろなんですね。
R.シュトラウスの「死と変容」には
その「すーっと抜ける」場所が音になって出てきます。。。

僕はこの状況をオヤジが昇天するとき経験しましたので
このシュトラウスの音楽を始めて演奏したとき
凄く不思議な気分でした。

ところで。海外では医者の料金はそれほどでもないのですが
僕は基本的にお医者さんにはかからない人です。
それだけ恵まれているということでご先祖にも
神様のご守護にも感謝しなければ。

九子さんに聞かれて気がつきましたが
おそらく西洋医学なるものが
東洋的なものと相容れないように見えるからだと思います。

レントゲンはごくごくたまにとりますが
その前にカイロ・プラクテイックの先生のところで
毎月お世話になっていてこの先生が凄いんですよ。

手がレントゲンなんです!

だから網膜が破れているのまで
さっとわかっちゃった。

そこで初めて眼医者さんでレーザー治療でした。
基本的には漢方とカイロ。
たまに技術のあるお医者さんという感じです。
by mu-ran (2010-10-14 09:30) 

九子

mu-ranさん、こんばんわ。( ^-^)

>R.シュトラウスの「死と変容」には
その「すーっと抜ける」場所が音になって出てきます。。。

今回そこが聴けるのですね。( ^-^)
私みたいのでもその部分がわかるかしら?

>僕は基本的にお医者さんにはかからない人です。
一番有り難いですね。( ^-^)
でも日本に帰られた時にでも定期的に検診は受けられた方がいいですよ。

でも、その凄いカイロプラクティックの先生にかかれば、何でもわかっちゃうのかしら?手がレントゲン・・なんて、すごいですね!!

そういえば少し前にロシアの女の子でその人を見るだけで内臓の病気を当ててしまうという子がテレビに出て騒がれました。その子は自分の能力を活かして医大に進んだそうです。

mu-ranさんが失明しないですんだのは、まさしくその大先生のお陰ですね。いやはや、どの世界にも凄い先生はいらっしゃるもんですね。
by 九子 (2010-10-14 23:05) 

三ねんせい

手がレントゲン,目がレントゲン,そういうすごい人がいるんですよねえ.
私が股関節亜脱臼を見てもらったのがそういう人でした.診察を受けに訪れたわけでなく,親類の家に法事で集まったときに親類の友人として来ていて,初対面.「左の股関節が外れてますね」と言われた.「強くこじったりしませんでしたか?」と訊かれて,そういうおぼえはないと答えると,確かに亜脱臼してる,しかもかなり古い時期に,と言われて四十年余り前に小学校で上級生二人に暴行されたのを思い出した.痛くて歩けなくなり,近所の医者に診てもらってカリエスと言われてたのが誤診と判明.小三のときの亜脱臼を50歳過ぎて治療!
by 三ねんせい (2010-10-16 17:23) 

三ねんせい

コメント書いたのが消え失せてますが,承認制でまだ表示されてないだけ?それとも長すぎてはじかれてしまったのかしら.
by 三ねんせい (2010-10-16 17:26) 

三ねんせい

すみません,消えてしまった書き込みがしばらくしたら現れてました.時間遅れがあっただけなのかも知れません.「手がレントゲン...」がそもそも初めに書いたコメントです.
by 三ねんせい (2010-10-16 23:11) 

九子

三ねんせいさん、こんばんわ。( ^-^)
御返事遅れてすみません。昨日久しぶりで上京して娘のところに泊まっていたものですから・・。

なじみの無いコメント欄に戸惑う事はよくありますよね。書いたはずなのに消えていて、あわてて再度書き直したら、実は二重に投稿されていたり・・。

大丈夫。しっかり反映されておりますのでご安心ください。m(_ _)m

>手がレントゲン,目がレントゲン,そういうすごい人がいるんですよねえ.
私が股関節亜脱臼を見てもらったのがそういう人でした.

三ねんせいさんの亜脱臼がわかったのはもう何十年も経ってからだったんですか?最初は誤診だったんですね。誤診の影響はおありだったのですか?
例えばもう少し早ければもっと良くなっていたのに・・とか。

もしそういう事があったとしたら残念ですが、いずれにせよその先生に診察して頂けたのは幸運でしたね。

法事の時なら服のままですよね。それでわかっちゃう。大した先生ですね。

そういう能力をお持ちの先生は、やはり西洋医学ではなくて東洋医学を専門とされる先生が多いような気がしますね。西洋医学はなんでも機械を使って身体を調べるのが専門なので、人間の能力に負うところは少ないのでしょうね。

西洋医学と東洋医学が敵対しないでそれぞれの欠点を補い合って進んでいってくれるのが一番良いのですが・・・。
by 九子 (2010-10-18 18:50) 

三ねんせい

カリエスとの誤診で,カルシウムを十分に摂取する,しばらくは安静に,などのことを言われてそれに従っていたこと自体は害がないのだけれど,治療が四十年余りも遅れた影響はあります.子どものときに亜脱臼したのを放置してそのまま成長し,成長が終わって中年になってようやく診断がついたのですから.左股関節の周りの筋肉も皮膚も,脱臼した関節に合わせて成長しちゃった.股関節をしっかりはめ込んだら,筋肉は痛むし,お尻の皮膚にしわが出来てむずむずするし,つらいリハビリも続きました.筋肉がそういう交替だから,ちょっとしたきっかけで関節がまた外れてしまうんです.外れない用心と,正しい位置に身体を慣らしていく長い長いリハビリ.楽じゃないです.しかし,股関節を治したら頭痛が減りました.

>法事の時なら服のままですよね。それでわかっちゃう。大した先生ですね。
そうなのです.脱ぎもせず触れもせずに,亜脱臼してることから,それが昔のことであるというのまでわかってしまう.診て下さったのは鍼灸などの心得もある先生です.

おっしゃるとおり西洋医学と東洋医学が対立せず補い合ってほしいです.


by 三ねんせい (2010-10-19 18:04) 

九子

三ねんせいさん、こんばんわ。

>左股関節の周りの筋肉も皮膚も,脱臼した関節に合わせて成長しちゃった.股関節をしっかりはめ込んだら,筋肉は痛むし,お尻の皮膚にしわが出来てむずむずするし,つらいリハビリも続きました.筋肉がそういう交替だから,ちょっとしたきっかけで関節がまた外れてしまうんです

なるほど。そんなご苦労があった訳ですね。
ただひとつ、頭痛が治ったというのは良かったですね。

それにしても当時はセカンドオピニオンなんて誰も言いませんでしたよね。だから、一人の医者がそうだと言えば、患者は信じるしかなかったですものね。ましてや、医者のいう事をどんな偉い先生でも整体師さんや指圧師さんが覆すなんてこともなかったでしょうし・・。

本当にお気の毒だったと思います。
長野においでになった間、余り良い思い出など無かったでしょうに、それでも時折長野に来て下さる三ねんせいさんに感謝致します。

本当にみんなが幸せになるための医学(西洋だろうと東洋だろうと)の発達を切に望みます。
by 九子 (2010-10-19 21:35) 

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