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うつ病病みの歯ぎしり [<番外 うつ病編>]

 ☆井形慶子さんの「イギリス流と日本流 こだわり工房からの贈り物」の本からこのブログを探しておいでくださった方々へ。

ウツの話などでびっくりさせてすみません。

このブログは10日に一度くらい更新しておりますが、現在持病のウツが出て更新が少々滞っております。私のウツは毎年のように来ますが一ヶ月ちょっとで短くすみます。元気になりましたら井形さんの御本のうちあけ話などからまた書いていきたいと思っております。

せっかくおいで頂きましたので、本日の日記を下線のリンクもたどって読んで頂けましたら幸いです。 

尚、薬局は普通どおり営業していますし、注文のお電話はいつでも出来ますので、躊躇せずにお電話ください。

( ^-^)

 

考えてみると、自分では割と好きだった「犬の話」をトップに置いた時、もしかしたらウツの来るのを予感していたのかもしれないと思う。

一度くらいはすっきりと、ウツの言い訳もせずに1ヶ月間、ずっと見て頂いていても恥ずかしくない出来栄えのやつを最新記事に置いといて、また復帰するときも唐突に、何事も無かったかのように皆様の輪に加わりたい・・・と思っていた。


でも今回もたかだか一ヶ月ちょっとで済むだろうという短いウツにもかかわらず、いろいろな思いをどこにもぶつけられずに溜め込んでいると、当然のように「腹膨れるわざ」が満ちてくる。

今回どうしても言っておきたかったのは、このタイミングでウツが来た事の無念さだった。

九子はご承知のとおり坐禅の本を書きたいと思っている。

そうしたら、つい最近、yahooニュースのトップに小池龍之助氏と坐禅のことが載ったと教えて下さる方があった。「坐禅はもしかしたら「脳トレ」という文脈でブレーク寸前では!」というありがたいお言葉まで添えられていた。


九子が坐禅を薦めたい筆頭は、「傷つきやすい人々」だった。
性格が温厚で、他人を責められずに、自分ばかりを傷つけてしまう人々だ。

温和な日本人は、大なり小なりそうかもしれない。

小池龍之介氏が坐禅によって生まれ変わったと知ってから、もしも彼が九子と似たような体験談を書かれたのだとしたら、九子はきっぱりと本を出すのは諦めようと思った。

ところが彼が書いたのは「自分も傷つくかもしれないが、より他人を傷つけやすい人」についてだった。彼自身がそういう人であったということだ。

坊主失格

坊主失格

  • 作者: 小池 龍之介
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2010/12/22
  • メディア: 単行本

九子の出る幕はまだあると思った。


上司から叱られて気に病む人、誰かに言われた一言が棘のように心に突き刺さっている人、受験や就職の失敗から立ち直れない人、失恋の痛みを乗り越えられない人・・などなど。

そういう人たちが坐禅をすることによって、少しでも自分を責める悪循環から脱出して、そのことばっかりを考えてしまう悪癖から脱して、ほかの事に集中できる環境が、次の一歩を踏み出す準備が整えば・・と思った。

そういう人たちが、考えても考えても仕方の無い事を考えずにはいられない蟻地獄からなんとか脱け出すには、坐禅が必ず助けになると確認出来たと思った。

その矢先にウツが来た。
ウツに負けたような気がした。

九子のウツはご存知のように内因性だから、理由も無いのに来る事が多い。心理的なストレスよりもむしろ、肉体的な疲労が引き金になることが多い。そして、一年のうちの決まった時期、具体的に言うと木の芽時の6月と秋口の9月から冬にかけてが多い。

つまりいつものウツが、来るべき時に来たに過ぎないのであるが、それでも今回ばかりは来て欲しくなかった。

一ヶ月で収まる九子のウツは、長いと年単位にも及ぶ本来のウツ病に比べると信じられないくらい短い。(もちろん薬のお陰だが。)
だけど毎年来るのだから、生涯罹患(りかん)期間で言ったら、一生に一度か二度かかる人と匹敵するくらいの長さだと思う。

どちらにしてもウツが来ては、せっかくの坐禅の呼吸法も役に立たない。

もちろん「ウツの時には坐禅は効かない」ということは、何度も何度も繰り返し言って来た。
ウツの時には禅寺なんかに行くような馬鹿なことは決してしてはいけないと戒めてきた。
ウツに効くのは薬と休息だけである。お医者さまに任せるのが一番だ。


今回のように「ウツが来て無念だ。」という気持ちになったのははじめてだった。
こういう一見ウツに対して積極的というか、対立的というか、そういう前向きな気持ちになると、もしかしたらウツを早く退治することが出来るのかもしれないと最初は思った。

ところがなかなかそうではなかった。
「ウツが来て悔しい」気持ちと引き換えにやってきたのは、普段よりも強いイライラ感だった。

ウツになるとイライラする。あまり知られてはいないが、落ち込みと並立してウツ病患者を苦しめる症状だ。

九子のウツは一番くらいに軽いので、普通に薬局にも立つし、電話にも出る。たぶん誰にもわからないと思う。

それであっても普段と違って、人に会いたくない思いを、辛さを、こらえている。耐えている。
そういう屈折した思いが突然、イライラ感として噴き出すことがある。


血圧の高い人は血圧の薬を、コレステロールが高い人は高脂血症の薬を、糖尿病にかかった人は血糖降下薬を毎日飲むけれど、そういう薬を飲んでいるからといって「弱い人間」だとは決して言われない。

ウツになる人間だけが「弱い人間」と言われる。

九子自身は自分が弱いと思っているから別にかまわないのだが、今までウツに負けて自らの命を絶ってしまった方々がすべて「弱い人間」であったと思われるのは納得がいかない。

実はこれは本末転倒ではないかと思う。

ウツになる人が「弱い人間」なのではなくて、ウツになるとどんなに強い人間であってもウツに負けて「弱い人間」になってしまうのだ。

筋骨隆々としたスポーツ選手だって、ウツになると自ら命を絶つ。
あれだけの鉄壁のような筋肉を鍛え上げた精神力が、ウツの餌食になってしまうのだ。

たぶん強い人間を襲うのは「強いウツ」だ。
九子が手をこまねいているような軟弱なウツではなくて、最強のウツだ。

誰にも負けない強靭な精神力に、憂鬱さと、不眠と、不安と、イライラと死への誘惑が牙をむく。
彼らに襲い掛かったであろうウツの強さを思う時、彼らが一人耐え忍んでいたであろう苦しみの数々を思う時、彼らは決してウツと戦う戦士として力不足であったとは思えない。

残念なことに意志の力だけでは、ウツには絶対に勝てない。
適切な薬と、医師の指導が不可欠であり、それにたどり着けた人のみがウツに勝つことが出来る。


ガンは戦うべし!よくそう言われる。 たぶんそれは正しい!
末期がん患者が登山をしたりして、それなりの効果が上がっているらしい。

ウツは戦うな! 乗り越えろ!  たぶんそれが正解だ!
ウツはしたたかなので、叩いたと思ってももぐら叩きみたいに別のほうに症状が出る。

だからのらりくらりとやりすごして、過ぎていくのをひたすら待つのが正しい対処方法なのだ。
また心の底から思いっきり笑える日が戻って来るのを待ちわびて、何の楽しみも、何の面白さも感じられない一日一日を耐え忍ぶしかない。

「ウツの辛さに耐えていられるのだから、今ウツと戦ってるあなたは、決して弱虫じゃない!」
自分も元気付けるつもりで、九子はこう言っておきたい。

nice!を頂きっぱなしの方。ごめんなさい。元気になったらまた読みに伺います。

コメントはしばらく出来ません。元気になったら必ずします。
本当のことを言うとコメントが出来ないほどの重症ではないのですが、病気の時は正しい判断が出来ない状態にありますので、うかつなことを書いてあとで後悔したりしたくありませんので・・。


つまんないウツの話なんかですみません。ではもうしばらく、お休みさせて頂きます。
皆様、お元気で。


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コメント 13

浅葱

お見舞いのポチッです。
ゆっくり休まれてください。
by 浅葱 (2012-10-09 18:33) 

moz

そうなんですね、ゆっくりと休まれて、良い空気をすって、ゆるゆるとまた始動してください。 ^^
by moz (2012-10-11 06:11) 

Cecilia

お見舞いのniceです。
コメントのことなど気にせずゆっくり休んでくださいね。
by Cecilia (2012-10-11 21:16) 

いっぷく

コンディションもブログも
気楽に気長にいきましょう。
by いっぷく (2012-10-17 03:13) 

youzi

こんばんは♪ いつもありがとうございます。
私も歯ぎしりで歯が大変な事になっています、
来週、かみ合わせの検査をする事になっています。
その後、今後の治療が決まるんです(>_<)
by youzi (2012-11-10 19:27) 

九子

浅葱さん、こんばんわ。
やっとコメントを開けました。( ^-^)
早々にお見舞い頂き、本当に有難うございました。
はい。ゆっくり休みましたから、もう大丈夫と思います。
有難うございました。( ^-^)


by 九子 (2012-11-24 17:10) 

九子

mozさん、こんばんわ。
やっとコメントが開けるようになりました。
優しいコメント有難うございました。
ゆっくり休めました。そう、ゆるゆると、これからもよろしくお願いします。( ^-^)
by 九子 (2012-11-24 17:11) 

九子

ceciliaさん、こんばんわ。
やっとコメントが開けるようになりました。
お見舞いのコメント、有難うございました。
はい。ゆっくり休みましたのでもう大丈夫!
これからもよろしくお願いします。( ^-^)
by 九子 (2012-11-24 17:13) 

九子

いっぷくさん、こんばんわ。
やっとコメントが開けるようになりました。
はい。おっしゃるとおり気楽に気長にやっていくつもりです。
優しいコメント有難うございました。( ^-^)
by 九子 (2012-11-24 17:15) 

九子

youziさん、こんばんわ。
歯ぎしりするときはストレスが多いのでM氏はよくサイコケイシカンキョウトウという漢方薬を使ったりしています。そうすると眠れない人も良く眠れるようになります。
かみ合わせの治療のその後、またお知らせ下さい。
有難う!
by 九子 (2012-11-24 17:17) 

Hirosuke

「禅寺に住み込んだら改善するのかも。」と考えていた時期があります。

最近は割りと調子が良いので考えませんけれど。

うーむ。

by Hirosuke (2013-06-08 22:42) 

Hirosuke

『弓と禅』という本に影響されて、始める事にしました。

[だって【矢的】ハイスクールだから]
http://hironagayuusuke.blog.so-net.ne.jp/2013-10-09

【スティーブ・ジョブズの愛読書】だったらしいです。

by Hirosuke (2013-10-13 23:41) 

九子

あっ、Hirosukeさん。一度コメントのお返事忘れてました。ごめんなさい。
坐禅は本当にお勧めです。
スティーブ・ジョブズみたいな人が魅了されるのだから、身近に居る日本人にあまり人気が無い事自体おかしいと思ってしまいます。

「弓と禅」 読んでみたいけど、難しそうかな?

坐禅のよさは、調子が良くない人がやってみると一番良さが分かると思いますよ。( ^-^)

Hirosukeさんがそういう気持ちになって下さったのはとても嬉しいです。( ^-^)
by 九子 (2013-10-15 20:01) 

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