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犬と猫と男と女 [<九子の万華鏡>]

この頃街角で会うワンちゃんはイケメン揃いだ。
軽井沢のショッピングモールなど行こうものなら、誰もが、見るからに高そうな小型犬を大事そうに小脇に抱えて歩いていて、あれで犬の散歩の意味があるのかどうか、人事ながら心配になってしまう。

昔は雑種が多かった。
純血種など数えるほどだった気がする。

人の溢れたショッピングモールで雑種の犬を探そうとしても至難の業である。
犬を飼う事は、いまやステータスなのかもしれない。

まず、健康保険の利かない犬の事だから、経済的な余裕がなければならない。

犬が自由に歩きまわれるような空間を確保するためには、いつもこざっぱりと家が整えられている必要がある。

子供たちも犬と触れ合う事を考えれば、犬の方もまめに手入れして清潔に保っていてやらなければならない。

 

無理無理!九子んとこじゃ!(^^;;(^^;;

 

犬猫のことにはまことに疎い九子であるが、たまに犬を散歩させてる人に会うと必ずのように考えることがある。

猫って、どうして散歩させないのだろう?

九子は、生涯で一度も猫を散歩させてる人に会ったことが無い。
あなたはどうだろうか?

まあ理由はだいたい想像はつく。

猫は生来気ままな動物だから、リードに繋がれるのを嫌がる。
そもそも無理して紐など結び付けたとしても、彼らは決してまっすぐになど歩くはずがなく、へたすると飼い主の周りを何度も歩き回って、飼い主をぐるぐる巻きにすることぐらいしかねない。

ある時、犬を二匹散歩させてる人に出くわした。

犬たちは二匹とも、自分の目の前にしか世界が無いかのごとく、地べたを這うようにしてひたすら前に前にと進んでいた。

ああ、犬どもはやっぱり「男たち」なんだと思う。
そして万が一にも二匹のうちのどちらかが「女たち」である猫であったならば、散歩は遅々として進まなかったであろう事は想像に難くない。


考えてみると結婚生活などというものは、犬である男と猫である女を一緒に並べて散歩させてるようなものではなかろうか?

散歩させてる人間にあたるのは、さしずめ運命と言う名の神様だろうか?
所詮、うまくいかなくてもともと・・・なのかもしれない。


九子は不器用で、いろんなことが世の女性たちの半分も上手に出来ない人間だから、お料理が上手で、美しく整えられた食卓の写真などが並ぶブログを見ただけで「ああ、いいなあ。」と羨ましいのを通り越して、終いには胃の辺りがひりひりしたりする。(^^;;

それを言ったら、毎日九子の、品数も少なくて見た目も悪い料理の数々を食べさせられてるМ氏など、後悔と羨望が渦巻いて、胃から鮮血が吹き出るほど荒れまくってていいはずなのに、お腹に入ればなんでもいい派の彼は、文句も言わず、残す事も無く、すべてお行儀良く食べてくれるのはまことに有難い。( ^-^)

「男の胃の腑をつかめ!」とは、良く言われる言葉だ。
料理が上手で、夫が好きな美味しい食事を作れる妻であるならば、少々浮気をしようとも、きっと夫は最後は妻の元へ帰ってくる。

それは良くわかる。わかりはするが、はたして二人が残念ながら険悪になってしまった時、料理がうまいという事は、離れた男の心を取り戻すほどそんなに大きなポイントになり得るのだろうか?
まあこのあたりは、九子は男ではないからわかりようが無いところなのだが・・。

よく離婚理由になる「価値観の違い」とか、要するに二人一緒に居るのが辛くなってしまったなどという事態に陥ると、料理一つで隔たりを埋めるのはかなり困難ではあるまいか?


そもそも結婚する時、九子はМ氏のどこを見て結婚を決めたのか?「この人なら」と思った理由は何だったのか?

それはМ氏の言葉であった。
「貧乏はさせるかもしれないけれど、僕は必ず九子さんを幸せにします。」と彼は言った。

「まあ、貧乏だなんて!歯医者なのに謙虚な人!」とその時はそう思った。

当時は歯医者さんの黄金期で、どの先生方もこの時とばかりバンバン稼ぎまくっていた。

にも関わらず、彼は一人、儲け度外視の赤ひげ歯医者で、彼の言葉が謙遜などではなく、真実に裏打ちされていた事を知るのに、そう時間はかからなかった。(^^;;

そのМ氏の誠実さにこちらも誠実に応えようとした挙句、九子はとんでもないことをМ氏に打ち明ける。九子の毎年のように来るうつ病の話だ。

当時精神疾患に対する偏見は今よりももっとひどく、「うつ病」という言葉は専門家以外ほとんど使わず、すべての症状は「ノイローゼ」の一言で片付けられていた。つまり、ノイローゼという症状は、社会生活に適合出来ない困った状態であり、ノイローゼの人は役立たず人間と思われていたのである。
(九子に関して言えば、まあ的を射ていたことになるが・・。(^^;;)

後からМ氏に聞いた。九子の告白のせいで家族会議が開かれるほど家中に反対されたのだと・・。

出来すぎ母もため息をついた。「バカだねえ。そんなこと言って、来てくれる人なんていないよ。」

その反対を押しのけてまで我が家に来てくれたМ氏だが、「小糠(こぬか)一升あったら婿に行くな」と言われながら、なぜ?という謎についてはあんまり話してくれなかった。

まあちょっと考えられるのは、彼の浪花節気質(かたぎ)な古風な性格のせいだろうか。
彼は演歌の歌詞に出てくるような薄幸の女性を、見て見ぬ振りが出来なくてついつい助けてあげたくなる性分だったのだ。

だから病気を持ってる可哀想な九子ちゃんを助けてあげようと思ってくれたのだ、きっと。


まあそれにしても、彼の言葉が真実だったから助かった。
九子は本当に運が良かったと思う。
詐欺師みたいな人だったら、とっくの昔に不幸になっていた。
(ところで詐欺師って、なぜ先生って言う意味の師なのかしらねえ。(^^;;)


結婚は賭けだと言われるのは、きっとそこのところだね。
考えてみるとお見合い結婚というのはその点、まあある程度の安心安全が担保された良い制度だった気がする。


そして、鍵を握る運命の神様のご機嫌を損なうとあんまり幸せにはなれないらしい。


どんなことがご機嫌を損なう原因かというと、やっぱりルール違反だと思う。

前へ前へと進む性質の男たちは、妻になった女性を一人残して、更に前に進みたがる。
進むだけならいいけれど、視界に入る素敵な異性がやけに気になったりする。

気になるだけならいいけれど、ちょっと歩を止めて近寄ってみたりする。
後方に居る猫ちゃん妻には、その一部始終が実によく見えている。

妻はだんだん不安になる。不安になってかっと目を見開き、ああでもない、こうでもないといろいろなものを更に確かめようとする。探ろうとする。


不安になった時、疑いが生じた時、一番良いのはたぶん、固く目を閉じる事だ。
信じるに足る二人の真実だけを胸に抱きながら、余計なものを見ようとせずに、瞑目して楽しかった一時を何度も何度も反芻(はんすう)する。軽く笑みなど浮かべながら・・。

そして、ひたすら待ち続ける。

運命の神様は、きっとそういうのに弱い。( ^-^)

 

夫婦は長く暮らしているとお互いに「空気のような存在」になると良く言うが、「空気」というのはちょっと違う気がする。
空気が無かったら一時も生きられない訳で、夫婦はいくらなんでもそこまで依存していないだろう。

空気というよりむしろ水なんじゃないかな?と九子は思う。

九子のイケメン父も出き過ぎ母も、出会いの時は互いのきらきらとした麗しさにひかれ、蜜月期には熱くなり、いさかいが生ずるとひんやりし、けんかの時は沸騰し、感情がもつれると氷になって互いを傷つけ合い、そうでありながら、互いが居ない生活は想像できず、それなしでは生きていけない存在・・・だったと思う。

その証拠に、父が亡くなるとすぐに、あの誰よりも強かった母が、気力を無くして死んでしまった。

М氏と九子の場合はそれほど劇的ではなく、まあいつも温室の中でぬるま湯に浸かってるような感じかな・・?(^^;;


だから九子は、自分の人生には経験できなかったこういうお話にドキドキするのかも・・・。

えっ?そんなに甘っちょろいもんじゃない?
はい。九子とて男と女の別れにはすさまじいエネルギーが必要な事ぐらいわかってるつもりではおりますが・・。

では、お叱り覚悟で・・。

金子由香利「再会」


でも、金子由香利さんが歌うところのこの女性の切なさは、なんだか身につまされる。
彼女はきっとまだ独身なんだよね。

新しい奥さんは、きっと彼女より数段若い。
若いってだけでもう及び腰になるところを、「(新しい奥さんは私を)どう思うかしら?」と精一杯の虚勢を張る。

それなのに、相手の男の目の中にもう自分が居ないとわかった時の辛さを、笑顔に包み込む彼女がものすごくいじらしい。


だけど九子はいくら心で思っても、「(新しい奥さんは)私に少し似ているわ。」なんて言わないよ。

だって九子に似てるなんて言われたら、奥さんはどんなにがっかりして、ショックを受けるか想像つくもん!(^^;;

 

彼女がもう一度彼に会う時には、彼女の横にも素敵な男性が居てくれる事を、心の底から祈らずにはいられない。

 

 

 


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RuddyCat-Lalah

男のネコと女のネコという関係で見てみると、また違って見えて
面白いと思います。
ネコの習性を考えると。
by RuddyCat-Lalah (2013-04-08 08:23) 

九子

Ruddy-Cat-Lalahさん、こんばんわ。( ^-^)
そうか、猫の男女ね。

でも猫を飼っていないので、そう言われてもさっぱりです。(^^;;
猫のオスとメスハそんなに違うのでしょうか?

このブログの左欄上部に「メールとお知らせ」があります。
こちらのアドレスにメールを一本頂戴できませんか?
お待ちしています。( ^-^)
by 九子 (2013-04-08 21:25) 

伊閣蝶

犬と猫、男と女、これを結びつけての論考、非常に興味深く拝読しましたが、何といっても、九子さんご夫妻の素晴らしい間柄に心が癒されました。
お父様とお母様のことも然りですが。

料理によって男をつなぎ止める、という話は、かなりの信憑性をもって語られているようですね。
私も多少の料理は出来るつもりですが、殊に単身赴任中の現在、時折横浜の自宅に帰宅して食べる連れ合いの料理は格別のものがあります。
ホウッと体が安心するとでもいいましょうか。
九子さんはかなりご謙遜をなさっておられますが、ご主人は九子さんのお料理が心底からお気に入りなのでしょう。
だから喜んですべてを美味しくお召し上がりになるのですよ(当然のことですよね、失礼の段、お許し下さい)。

by 伊閣蝶 (2013-04-09 23:41) 

九子

伊閣蝶さん、こんにちわ。( ^-^)
伊閣蝶さんこそ、素晴らしい奥様をお持ちで羨ましいです。
(と言うのは、M氏のセリフですね、きっと。(^^;;)

彼は文句を言わない人で、さすがにあまりしょっぱかったり、味が薄かったりするときは言いますが・・。
とにかく九子の料理は再現性が無い、つまり毎回味が変るのと、焦げるのが一番の欠点で・・。(^^;;

文句言っても変る訳ではないので、そして「もったいない世代」なので、口に運んでいるというところです。 考えてみると、ああ、気の毒なわがМ氏!(^^;;
by 九子 (2013-04-10 12:18) 

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