ブログがもたらす不思議な出会い [<九子の読書ドラマ映画音楽日記>]
ブログをはじめてもう15年近くなる。訳もわからず始めたが、「ブログを書いてて本当に良かったな!!」と思う瞬間は少なからずある。
先日mu-ranさんこと指揮者の村中大祐氏がご家族と善光寺を訪ねられたとき、お行き会いする機会を得た。
mu-ranさんとは最初書いていた「マイぷれす」というブログサイトが無くなって、so-netに移ってすぐからのお付き合いだ。
思えばブログというものが存在しなければ、絶対に!mu-ranさんと九子の接点は無かったはずだ。
片や、世界を股にかけて大活躍の指揮者さん。九子は一生のほとんどを長野で暮らす、雲切目薬の売り子としてしか生きていけない落第薬剤師。
こういう出会いは今の時代そんなに珍しいものではないのかもしれないが、Facebook Twitter Instagram と言った言葉以外のものを重視する種々のSNSとブログには違いがあるように思う。
九子のブログも割合文章が長いが(^^;;、せいぜい10000字でしかも更新は月に2回ほどだ。
ところがmu-ranさんは、この頃、主にメルマガで書いておられるようだが、ほぼ毎日、最低10000字、時には
20000字近いのを書かれる。まずはそのエネルギーに脱帽!
そしてそれを可能にするmu-ranさんの多彩な人々との交流と、異国でのめざましい活躍!
指揮者村中大祐氏をご存知ない方には、彼の公式ホームページから、プロフィールをご覧ください。
日本で出光賞その他、ヨーロッパで数々の賞を総なめにしても、日本の音大を出ていない(東京外語大でドイツ語を学ばれ、ウイーン国立音楽大学で音楽を学ばれた)のがネックになって、学閥の壁に阻まれ、いや、そればかりではなく、きっと古い体質の業界の中で才能を妬まれたりもされたんだろう、村中氏は日本ではなく、20年にもわたり、ヨーロッパに拠点を置かれて活躍される。だから残念ながら、日本での知名度はそこまで高くない。
村中氏は5ヶ国語を操る語学の天才でもあるが、彼のブログを見てまず驚かされるのは、その記憶力の確かさともの凄さだ!
人の名前、場所の名前、曲の名前を正確に記憶する!しかも忘れない!
当たり前に思われる方もおいでかもしれないが、ああ、あの人!ここまで出てるんだけど誰だっけ?の九子(^^;;にとっては、それだけでもう羨望の的だ!
村中氏の20年間におよぶヨーロッパ諸国でのさまざまな人々との交流がいかに実り豊かなものであったかは、メルマガに詳しい。どうぞ皆様も読者になって、本物のヨーロッパが薫り立つような.楽しさを満喫してほしい。
たとえばビリージョエルの弟が指揮者になってウイーンに居るそうなのだが、彼とお昼を一緒に食べながら「実はこれから兄貴の伴奏でアメリカに行くところなんだ。」なんて話がさらっと出てきたりする。
あれっ?これはニュースレターに出てくる話だったかな?
もちろん村中大祐氏がチャールズ皇太子の前で、皇太子の英国室内管弦楽団の指揮をして「イギリス室内管弦楽団 国際招聘指揮者」に認定されている話はつとに有名だ。
そんな村中大祐氏と彼のオーケストラAfiAの演奏会(いつも東京の紀尾井町ホールで開かれる)に九子とM氏は何度か伺っている。
村中氏の素晴らしさは、九子のようなまったくこれまでクラシック音楽と程遠い生活をしてきた門外漢でも、むしろそういう人たちを大事にしてくれるということだ。
村中氏は言う。
「だから音楽を聴くあなたにも、あなたにとって「どう感じられるか」や「つまらない」「おもしろい」を語ってもらいたい。自分なりの感覚で「感じて」もらいたい。」
それだから、九子のような何もわからないずぶの素人が大威張りで聴けるのだ。
「自分の判断の軸を作る前に
他人の意見を頼りにしすぎると
必ずコンプレックスが生まれます。
多数派が正しいことを前提に
ものを考えると
必ず「あなたが間違い」になります。
あなたは違う人間だから
違う答えが見つかるはずなんです。
あなたが見つけた答えがホンモノなんです。」
何もわからないこともさることながら、いつも言ってるように九子は普通の人が普通に出来るいろいろなことが出来ない困った人間なのだけれど、村中氏はそういう人々にも優しい。
実際の村中氏の言葉となるが、
「僕の周りには不器用な人、出来ない人が多いんですよ。そういう人は出来ないことを補って余りある他人と
違う特殊な才能を持っているものなのですよ。」
これは次のメルマガの言葉からも伺える。
「1.強いアタマを持つこと。器用にたちまわらないこと。
? 不器用こそ真なり。
2.人のやり方を真似ないこと。つまり「自分のやり方」を作ること。
? 自分の弱みこそ強みとする
3.3.常に「自分のやり方」を信じること。(これは後になって必要と感じました。
自分の方法論を持たないと、オリジナルではいられないからです。)
? 人の言うことに惑わされない。決定は自分でする。
私はこの3つだけを守ってきました。」
「不器用こそ真なり。」なんて言われると、なんだか九子が凄い人になったような気がして、とても嬉しい。
こんな風に、村中大祐氏のブログには彼の生き様が色濃く現れている。
ヨーロッパで長く暮らした村中大祐氏だからこそ言える、これからの日本に対する提言も多い。
「まずシガラミから、自由にならないと。
シガラミとは「思い込み」です。
ひとから与えられた価値観です。」
「響きを愉しむ」いうのは誰にでもできるようだが
これが日本人にとっては意外に難しいのではないのか?
愉しむためには
「自分に合った」言葉の響きを
選び取る作業が必要になる。
多分この辺りで差が出るのだろうが
日本人は自分だけの選択をすることが
異常なくらい下手くそ。
他人のフリを見てから動く体質は
こういうところにも表れると思うのだが
やはり「自分だけの価値を選び取る」ための教育が
そもそもできていないようなのだ。
じゃあ、自分に正直になるにはどうすりゃいいか、って?
そりゃあ、音楽を聴くことさ。
自分に気持ちいいものを選び取ることが
きっとできるようになる。
私たち音楽家は
きっとそういう仕事をすべきなんだ。
音楽はそういうことのためにもきっと役に立つのだから。」
いかがでしょうか。ずしっと何か響きませんか?
最後に大事なことを言い忘れました。
指揮者村中大祐氏のブログは、音楽家のブログです。だから九子のように、この作曲家、
名前だけ知ってるけどどんな曲なのかはわからないという初心者の人にも、この作曲家の
音楽のことをもう少し掘り下げて知りたいという人にも、とても楽しく読み進むうちに、
いつの間にかうん蓄が増えて行き、音楽を好きになるきっかけになること請け合いです!!!
まずはメルマガで、ほとんど毎日のように配信される村中大祐氏の元気になる言葉たちの
数々を読んでみましょう!
次にはあなたの「お気に入り」に、村中大祐とオーケストラAfiA、加えてみませんか?(^-^)
★ブログ「ママ、時々うつ。坐禅でしあわせ」 頑張って更新中です。能天気そのものの九子も、坐禅を知る前はこんなでした!是非お読みくださあ~い。(^-^)