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Expediaは返金に応じてくれなかった!・・でも悪いのはきっとExpediaじゃない・・ [<英語の話>]

Expediaは返金に応じてくれなかった!

こういう結果が待っていようとは夢にも思わなかった。結構多くの方が読んでくださる「Go to Gateが返金に応じてくれた!」同様に、良いお知らせが出来るとばかり思っていた。


ただ、自分の中で、アメリカの大手旅行会社Expediaに対する恨みつらみはおどろくほど無い。反対に絶望的に大きな障害として横たわったのは日本のシステムの何たる!内向きさ加減と、融通の利かなさだった。


それから九子の弱腰というか、すぐに諦める執着の少なさ。お金のためならどんなことでもするぞ!っていう中国人のバイタリティーは九子の中には皆無なのだ。
まあ、これでいい勉強させてもらったと思って、この程度のお金のことは諦めよう! 日本人がよく口にするこの言葉。世界中の人の中では少数派なのかもしれないと思う。


話は1年も前にさかのぼる。M氏とM子が当時オーストラリアにいた次男Sを訪ねた時の話だ。


何しろ時間の少ない駆け足ツアーのことだから、効率よく回ることは重要だ。
メルボルンのツアーで、一日で西海岸のグレートオーシャンロードとペンギンが夜よちよち海岸に上がってくるところを見に行けるという弾丸ツアーがあった。
迷わずこれに申し込んだのだが、このツアーが人数が少なくて不成立になり、行けない事になった。
キャンセル申請はすぐに受理され、お金は返金された。


でもどこかでまだ同じようなツアーはやっていないものか?
必死で探して見つけたのがExpediaがやっていたツアーだった。

お金も違う、ツアーの時間もわずか違っていたので、まさかこれが同じツアーだとは思いもしなかった。


Expediaに入金した。その次の日くらいか? キャンセルの通知が来た。
最初の会社のツアーとExpediaのツアーは同一のもので、最初の会社のがキャンセルになれば、自動的にこのツアーもキャンセルになりますと言われた。

それならそういうことサイトに一言書いてくれてもよかったのに・・。

その時はメールですべての手続きをしてくれた。


ただ、そこに落とし穴があった。最初払い込んで早々に返金してくれた会社も、言ってみれば大会社Expediaの子会社みたいなものだったのだ。

その辺の事情は何回もメールに書いたはずだったのだが、とにかくお金を返して欲しいのが2回目に払い込んだExpedia本社だというのがなかなか伝わらない。


そのうち、キャンセルに関してはメールではなく電話をかけて下さい!となった。

う~ん、困った。英語の聞き取りがいまいちの九子にとって、これはハードルが高い!
でも、それしかないとなれば、ドキドキしながら電話した。


サポートチームは皆、押しなべて優しくて協力的だ。こちらの幼稚園程度の英語でも(^^;;、ちゃんとわかろうとしてくれる。
この時は2度ほどの電話(アメリカ国内からは無料だが、日本からは国際電話料金だ!)で、返金の約束が取れた。


これで安心してしまった!Expediaが電話の後も、子会社の最初の会社が払っているのだからそれでいいと思い込んでいた証拠のメールが届いていたのに気づかなかった。


薬局のメールは毎日必ず開くが、個人的なGmailはなかなか開かないこっちの事情も手伝って、このメールに気づかなかったのは迂闊だった。
その上通帳のチェックもいい加減だった。その挙句、1年近くも経過してから気が付いて返金要求を再びすることになってしまった。


今回もメールから始めたが、やはりその件は是非とも電話でと言われる。
彼らはとにかくフレンドリーだが、やたら待たされる。一回の電話で20~30分はざらであるが、これは国際電話なのだ!

電話のやり取りは5回ほどして、彼らの主張は一貫していた。
とにかくExpeiaが返金していない証拠をクレジット会社または銀行で証明して欲しいというものだ。

最初は口頭で、次はクレジット会社からの請求書過去一年分再発行してもらってPDFにして送ったが、日本語だからわからないと言われる。
まあ、そりゃそうでしょうと九子も思う。
だってそれがもし中国語だったら、いくら数字とアルファベットが書いてあっても自分でも戸惑うだろうと思うから。


今回アメリカへ電話してみて、アメリカの企業は一本の電話は一本の電話が終了するまでの間に解決したがっているんだと初めてわかった。
その証拠がサポートの一人の「僕が日本の銀行に直接電話して話をするから、電話番号教えて!」という言葉だった。

九子はそれはたぶん無理だろうと言った。英語の達者な人が、そんなやたらに居るはずが無い。


彼らが欲しがっているのは証明だった。送られたこのPDFが正しいものだという、社名のある便箋に「Expediaから○○あての返金はまだされていません。」という一言と役職名と署名があったらすぐにでも返金してくれると言う。

ああ、良かった!簡単な話だ!

ところが、そう思ったのが間違いだった!!


ゆうちょ銀行からイオンクレジットに相手を変える。
イオンクレジットは例の昨年11月から一年分の請求書再発行をしてくれたところだ。

ところがこの件になると、頑として聞いてくれない。
こちらとしてはそういうことをした例が過去には一度もありません!の一点張りで、てこでも動かない頑固さだ。


「いや、あちらが要求しているのは単純にあなた方が出してくれた請求書が正しいという証明だけなんです。あなた方にExpediaと交渉をして欲しいとお願いしているわけではなくて、その段階はもう終わっていて、それがあれば返金してくれると言ってくれているのに、あなた方がどうしても出せないというなら、私は日本の企業に裏切られたことになります。そもそもそちらで出された請求書は正しくないってことなのですか?」


「そういうことではありません。とにかく今まで一度もそういう書類をお出ししたことはないので、それ以上のことは出来ません。」

この部署はクレジットの未払いなどに対応する部署なのだろう、理詰めでものを言う固い印象の女性が多い。


もしも、英語で「証明書」という書式を作っておけば、九子だけじゃなく、困っているたくさんの日本人を救えるかも知れない。
日本語の書類に、こういう英語の一枚をつけ加えるることによって相手が信用してくれるんだったら、それって作っておくべきじゃないの?

九子は対応してくれたどこの組織にもこの主張をし続けたが、誰一人として真剣に取り上げてくれる人は居なかった。


まだまだ九子は諦めない。

イオンの英語のwebsiteで、問い合わせ欄に英語で問い合わせる。
とりあえず英語の達人ばかりが居る部署だろうから、Expediaの誰かが直接電話して来ても上手に対応してくれるだろうから、そちらの電話番号を伺いたいと書いた。

ところが!!

日本語で返事が来て、あろうことか、これ以上の対応は例の固いお姉さまばかりの部署でして下さいというつれない返事!!
その部署でいくら言っても聞いてもらえなかったって書いたのに、読んでくれてないの?


イオンさんさあ、世界進出してるわけでしょ?旧態依然とした日本のやり方で大丈夫なの?

だけど世界の企業は、少なくともアメリカの企業は日本の何倍ものスピードで回っている。
日本だけが、英語はわかりません!前例がありません!で大丈夫なんだろうか?

あの英語ぺらぺら部署の人たちは、少なくとも世界標準で仕事しているんだよね?そうじゃなくちゃ世界のスピードに勝てないもの。


イオンクレジットの対応には本当にがっかりした。
だけど、まだまだ諦めないぞ!


九子は突然「銀行協会」という言葉を思い出した。たぶん銀行にはそれを束ねているおおもとの組織があるはずだ!そこに電話してみたら、「日本クレジット協会」というところもあるという。「そちらにかけられることをお勧めします。」と言われてかけてみる。


そこで消費者相談専用電話を教えられ、海外でのトラブルなら越境消費者センターに相談することを進められ、ここの入力フォームから相談してみた。


う~ん。確かに親切だった。
ただ、サイトにも謳っている通り、ここが九子に代わってExpediaと交渉してくれるわけではない。あくまでもアドバイスをしてくれるだけなのだ。


しかも政府の機関だから、「イオンクレジットの姿勢はおかしい!」と訴える九子に対し、「イオンクレジットの対応に問題はない。」という立場なのだ。


ここで言われたのは、Expediaに「払ったのなら払った証拠を出して欲しい!」と迫ること。
証拠になるから電話ではなくてメールなどの書面でのやり取りを要求する。
のふたつ。


言われた当初は再度戦おうと思っていたが、毎日のなんやかんやに囚われてるうちにだんだん気持ちが萎えてきた。
こういう時いつも九子の強気を阻むのが、自分にはうつ病の持病があるという事実。

もうすでに2万円強の電話代を払っているのに、更に国際電話して、不慣れな英語で要求して交渉するの?
無理は禁物だよ。うつでも来たらつまんないじゃない!
5万円なんかもうどうでもいいよ。

だんだんそういう声無き声が、九子の心の中で大きくなった。


そういうわけなのだ。もしもまだまだ交渉を続けたら、Expediaはお金を払ってくれたかもしれない。
あちらサイドからすれば、「珍しく日本人が幼稚園児みたいな英語で電話かけてきたけれど、結局あきらめたのかな?」というところだろうか。
そう。今回のことで、日本人がこういう要求をするケースは非常に少ないらしいということもおぼろげにわかった。


今回は、Expediaに負けた気がしない。むしろ彼らはよくやってくれた。
負けたのは、日本のシステムだ! 旧態依然とした何十年も変わらない頭の固いやり方だ。

確かに消費者を助けてくれる駆け込み場所はどこにでも作ってある。相談に丁寧に応じてもくれる。

日本人としては頼もしい。だけど最後の最後に足をすくわれる。そんな気がした。

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