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ぴったんこカン☆カン [<九子の読書ドラマ映画音楽日記>]


九子はテレビをよく見るが、芸人さんが出てる番組はあんまり見ない。ネタ勝負の番組は言わずもがな、いわゆる芸人さんが体を張って挑戦したり、コメンテーターとしてひな壇に並ぶ番組も、さしてみたいと思わない。


九子がよく見るのは相棒だとかの刑事ものが多いが、たまたまその番組がついていたらなんとなくやめられずにずるずると見入ってしまうという番組がある。それがぴったんこカン☆カンだ。


先日新シリーズが始まる「下町ロケット」の出演者らが安住紳一郎アナウンサーとともに農業体験やご飯炊き、おにぎり作りなどに挑戦していた。


この番組の魅力の一つは役者さんの素顔が見られることだと思う。

誰一人とっても仲間づくりが上手で、愛されキャラ、さすがテレビの世界に長いこと生きてきた人たちだけあって、場を盛り上げる力に長けている。

そして話術がとても巧みだ。


この話術の巧みさだが、その一端を担っているのはやはりアナウンサーである安住紳一郎氏の相手の話を上手に引き出す力だと思う。


この人は本当に天才だ。羽鳥慎一アナと双璧だが、安住さんの方がよりくだけてる感じかな?


安住さんがそれ以前のアナウンサーと一番違うのは、自分自身が率先して爆笑してしまうことだ。


昔アナウンサーと言えば、生まじめに原稿を読んでるばかりだった。笑うなんてとんでもない!


番組に一緒に出てきた古館伊知郎氏も普通のアナウンサーとしては充分変わり種だったけれど、安住さんほど弾け切れなかった気がする。(安住さんと古館さんは20歳年が違うそうだから時代の変遷かもしれないが。)


安住さんの笑いに気をよくして、出演者は自分が持ってる笑いのネタを紹介し始める。それがさらに場の空気を和まして、大きな笑いにつながっていく。


後半ではムロツヨシという役者さんが出た。彼は東京理科大数学科に合格したが、自分がこの学校にふさわしくないと痛感し、たった3週間で退学してしまった。親御さん、さぞや辛かっただろうなあ。3週間で入学金と半期分の授業料がパーだ。


その後横浜の市場でアルバイトをしながら俳優養成学校に通い、10年以上の下積みを経て成長し、次の番組の「番宣」のために出てきたのだ。おお、やっと親孝行だ!


彼が立ち寄ったのは苦労してた頃よく食べた食堂だった。カレーライスと天ぷらそばを頼んで一口食べたのだが、明らかに動揺しているのがわかる。


「味はどうですか?懐かしいでしょう?」と安住アナに聞かれて、ついに堪え切れずに「味、うまいです。うまくなってる!ただ、昔と全然違う味!」と答えてしまう。


安住アナがすかさず「ねえ、ムロさん俳優さんですよねえ?なんかもう少し演技できなかったもんでしょうか?」

九子爆笑!


日本人は「素」の顔をさらしてくれる人間が好きなのだなあと感じるのはこういう時だ。

一つ一つの話を取れば芸人さんのネタほどは面白くないかもしれない。それでも彼らが仮面を外して披露してくれる小さなエピソードが、彼らの人間性の豊かさや、思いやりの深さや、友情の温かさなどを想像させ、見たことはあっても誰か知らなかった役者さんの名前を覚えさせ、その役者さんを好きにさせてくれる。


好きになるだけではない。もしかしたら「素」を見せられて初めてその人を信用するってことも多いような気がする。


だけどこういうのも、その人の「素」が善であるというほとんどの日本人の間でこそ通用するのかもしれない。


「素」を装うことだって出来る。ことさらにそうして人をだます悪人だっている。


海に守られて正直に生きてきた日本人が、もしかしたら変わろうとしている?

変わりたくはないが、変わらざるを得ない状況になるかもしれない。


どうやって美しい日本と日本人を守るのか?


日本ってもう一度鎖国に戻れないの?鎖国をしたらこの国は経済的に成り立たないの?


後ろ向きにこんなことをたまに考えることがある。


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