贅沢な恋人たち [<九子の読書ドラマ映画音楽日記>]
「8つのホテルから匂いたつ、恋人たちの濃密な愛の吐息。」という意味深な帯びに魅せられた・・・という訳ではない。
ではないのだが・・・・。
本のタイトルは、贅沢な恋人たち
村上龍、山田詠美、北方謙三、藤堂志津子、山川健一、森瑶子、村松友視、林真理子の各氏が、瀟洒(しょうしゃ)なホテルをモチーフにした一編づつを寄せるというお金のかかりそうな企画だ。ちなみに出版元は幻冬舎。これだけ聞いてももう、わくわくしそうな本だ。
表紙に並んでいた順序では、村上龍氏のが初っ端のはずなのだが、なぜか最初は山田詠美さん。
九子はこれで、もう即行、お掃除の足りないこ汚い我が家の現実を離れて、夢の世界にいざなわれてしまいました。( ^-^)
(いつもと違って、ぐっすりお休みした・・・って意味ではない。(^^;)
何しろ読書力に書いた程度の読書遍歴だ。
それが、実はもう10年ほど前だろうか、母親文庫の個人会員で長野市立図書館に通っていた頃、山田詠美さんに邂逅(かいこう)した。
実は邂逅なんて大仰なもんじゃない。
若いのにすごい感性の人だ!と、九子には珍しくたてつづけに3~4冊を借りました・・・という程度のものだが・・・。
最初に読んだ本は確かタイトルに「放課後」が付いていたことしか思い出せない。今アマゾンで調べたら「放課後の音符(キーノート)」が唯一当てはまる。
九子のことゆえ、中身はぜ~んぶ忘れたが(^^;、彼女の表現が極めて新鮮だったということは、生っちょろい脳みそなんかではない、別のところへ響いたような記憶がある。
今回の山田詠美さんの筆による「天国の右の手」の冒頭。
「彼が私を愛し始めた時、私には既に右手がなかった。」
これに続くたった三行を読めば、いろいろな背景は全てわかってしまう仕掛けだ。こういう芸当が出来る人は稀だと思う。
25ページほどの短編だから、あとはもうご自分でお読みくださいと言う訳だけれど、ちなみに彼女が選んだホテルはタイ、バンコクの「Sugar Hut」だ。(もちろん九子は知らない。(^^;)
センスの良いおしゃれな人だから、きっと今時の若い人にも共感できるのではないかしら?
表現のひとつひとつが、山田詠美色で染まっている。
好きか嫌いかはともかく、ごてごてに飾り立てられたのではない、明快な技巧を尽くされた表現だ。
ただ、九子的には、最後の主人公の殺意・・・と言うべき一瞬の激しい感情は少々理解の範疇(はんちゅう)を越えていたのだが・・・。
山田詠美さん以外の作家さん方も、みんな巧いと思う。それぞれの味を出していると言うべきなのだろうが、「それぞれの味」を知らない九子には比較の仕様がない。
それぞれの作家さんのファンの方には見逃せない一編だろうし、九子のように読んでない作家さんが余りにも多い(^^;人間には、お試し版みたいで楽しい本です。
ではないのだが・・・・。
本のタイトルは、贅沢な恋人たち
村上龍、山田詠美、北方謙三、藤堂志津子、山川健一、森瑶子、村松友視、林真理子の各氏が、瀟洒(しょうしゃ)なホテルをモチーフにした一編づつを寄せるというお金のかかりそうな企画だ。ちなみに出版元は幻冬舎。これだけ聞いてももう、わくわくしそうな本だ。
表紙に並んでいた順序では、村上龍氏のが初っ端のはずなのだが、なぜか最初は山田詠美さん。
九子はこれで、もう即行、お掃除の足りないこ汚い我が家の現実を離れて、夢の世界にいざなわれてしまいました。( ^-^)
(いつもと違って、ぐっすりお休みした・・・って意味ではない。(^^;)
何しろ読書力に書いた程度の読書遍歴だ。
それが、実はもう10年ほど前だろうか、母親文庫の個人会員で長野市立図書館に通っていた頃、山田詠美さんに邂逅(かいこう)した。
実は邂逅なんて大仰なもんじゃない。
若いのにすごい感性の人だ!と、九子には珍しくたてつづけに3~4冊を借りました・・・という程度のものだが・・・。
最初に読んだ本は確かタイトルに「放課後」が付いていたことしか思い出せない。今アマゾンで調べたら「放課後の音符(キーノート)」が唯一当てはまる。
九子のことゆえ、中身はぜ~んぶ忘れたが(^^;、彼女の表現が極めて新鮮だったということは、生っちょろい脳みそなんかではない、別のところへ響いたような記憶がある。
今回の山田詠美さんの筆による「天国の右の手」の冒頭。
「彼が私を愛し始めた時、私には既に右手がなかった。」
これに続くたった三行を読めば、いろいろな背景は全てわかってしまう仕掛けだ。こういう芸当が出来る人は稀だと思う。
25ページほどの短編だから、あとはもうご自分でお読みくださいと言う訳だけれど、ちなみに彼女が選んだホテルはタイ、バンコクの「Sugar Hut」だ。(もちろん九子は知らない。(^^;)
センスの良いおしゃれな人だから、きっと今時の若い人にも共感できるのではないかしら?
表現のひとつひとつが、山田詠美色で染まっている。
好きか嫌いかはともかく、ごてごてに飾り立てられたのではない、明快な技巧を尽くされた表現だ。
ただ、九子的には、最後の主人公の殺意・・・と言うべき一瞬の激しい感情は少々理解の範疇(はんちゅう)を越えていたのだが・・・。
山田詠美さん以外の作家さん方も、みんな巧いと思う。それぞれの味を出していると言うべきなのだろうが、「それぞれの味」を知らない九子には比較の仕様がない。
それぞれの作家さんのファンの方には見逃せない一編だろうし、九子のように読んでない作家さんが余りにも多い(^^;人間には、お試し版みたいで楽しい本です。
タグ:山田詠美
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