神戸酒鬼薔薇事件は冤罪だったのか??・・・・警察って一体どこまで信じられるのだろう・・ [<九子の万華鏡>]
あれはもう20年か30年前のことだろうか。
日本の警察は世界一優秀で、日本は世界に冠たる平和な国で、夜中に女性が一人歩きしたって襲われる事もないし、日本では警察官が銃を使ったと言っていちいちニュースになるのよ・・という世界中からの熱い視線を浴びて、私たち一人一人も無邪気にそれを信じていた。
その日本国の安全を一手に担っていたのが「交番」で、[koban system]という英語にまでなって、アメリカは本気で導入を考えて、たくさんのアメリカ人が交番の視察に訪れたという話まで聞いた。
もちろん犯罪の検挙率は今よりずっと高かった。
交番には「おまわりさん」がいて、あっちの町、こっちの町を回っては「今日は変わりはないですか?」などと訪ね歩いて、住民との対話を図った。
「おまわりさん」とはa patrolling manの事だ。
日本人は誰でも、警察官を見ると反射的に「おまわりさん」と呼びかける。
日本の警察の原点はまさに、patrolling、つまり巡回する事によって、犯罪を未然に防ぐ事ではなかったか。
「心にナイフをしのばせて」を読んで憤慨した九子は、恐れ多くも(^^;ヒロさんのブログに書き込みをした。
その結果、更に意外な事実をヒロさんから教えてもらった。
時代を震撼とさせた神戸酒鬼薔薇事件。あれが、冤罪の可能性が高いと言う事なのだ。
その理由はヒロさんの記事と 参考資料1と参考資料2に、事細かに書かれている。
空間のない四角いフォントがぎっしりと並ぶサイトをいつにもなく隅々まで読んで、九子はまたもや唸った。「う~ん。警察ってのは、一体どこまで信じられるのだろうか・・・。」
話は去年にさかのぼる。
思えば2006年は、九子にとって出来れば無かったことにしてもらいたい最低最悪の年であった。
その一本の電話によってオレオレ詐欺に巻き込まれ、すんでのところでうん百万円を振り込みそうになったのが1月。
そして4月に父が亡くなり、まさかと思っていた母まで12月にポックリ死んでしまった。
父の七七忌まであと一週間の頃、背の高いがっちりとしたその人は笠原十兵衛薬局を訪れた。
黒いかっちりとしたアタッシュケースを持ったその人を、九子は最初、証券会社の勧誘の人かと思った。(^^;;
その人は角の丸い携帯電話の分厚いようなものを取り出して九子に見せた。
なんとそれは、警察手帳だった。
それは限りなくおもちゃを連想させるような代物・・のように九子は感じてしまったが(^^;;、後でテレビの刑事物で見たやつとおんなじだった。
その人が思いがけない事を言い出した。
「息子さん、Sさん。今どこにいらっしゃいますか?」
「彼は今大学生でK市におりますが・・。」
「最近彼が帰ってこられたのはいつですか?」
「え~っと、彼の祖父が4月の始めに亡くなったので、お葬式の時が最後かと・・。」
「それ以降は帰っていらっしゃいませんか?」
「はい。」
え~っ?またS?オレオレ詐欺の主人公もSだった。
アンタ、なんかにとりつかれてんじゃない?
「実は最近、小中学生へのいたずら事件が頻繁に起きておりまして・・。誤解しないで聞いていただきたいのですが、彼が犯人という訳では決してなく、ただ、何人か事情を聞いておきたい人のリストにたまたま彼が入っているというだけで・・・。」
「ちょっと待ってください!!彼はそんないたずらするような人間じゃありません。妹だって二 人もいるんですから、(性的に)抑圧されてる環境じゃないと思いますけど・・・。その上、K市に居るんですよ!万が一彼がそういう衝動を感じたとしたら、K市でする方が手っ取り早いじゃないですか。なんでわざわざ長野まで帰ってきてするんですか!!」
九子の剣幕にたじろいだのか(^^;;、刑事さんは「いや、実は・・・・。目撃者の中に彼に似ているという証言があったんですよ。」と言う意味のことを切り出した。
「似ている・・ですか?
その証言をしたのは彼の友人とかでしょうか。どの部分がうちの息子に似ていて、どうやってうちの息子と特定されたんですか?名前が具体的に出たんですか?」
(まあ、こう書いて見ると九子は理論整然と刑事さんを追い詰めているように聞こえるが、実はそんなに頭の回らない九子は、「あの~」とか「ええ~っと」とかいう間投詞を多用しながら刑 事さんと話していたに過ぎない。(^^;;)
それを聞いた刑事さんは、後生大事に持っていたファイルの中へ手を伸ばし、「あんまり見せてはいけないものなんですけど・・」ともったいぶって一枚の紙きれを九子に差し出した。
九子はそれを見て唖然とした。
書かれていたのは、まるで小学生が一筆書きで書くようなマンガみたいな絵。
目と口と鼻がへのへのもへじみたいに書かれていて、はっきり言ってどちらかというとイケメンのSに似ても似つかないばかりでなく、反面、似てると言われれば誰にでも似て見えるマンガなのである。
「これがS・・・ですか?」
「ですから、決して今の段階で彼が・・という訳ではなく。
そうそう。七七忌で彼が長野へ帰られるということでしたね。もしかしたら署まで出向いて頂くこともありうると言う事で・・。
まあ、そういう可能性は少ないと思いますが・・。また何かありましたら、お電話した方がいいですよね。わかりました。お電話します。」
どっと疲れた。
夜息子に電話したら、彼はたけり狂った。
「冗談じゃねえ!オレ、ただでさえ親に迷惑かけてるんだ!(事故したり、留年したり・・。(^^;;)
そんな言いがかりつけられて黙っちゃいらんねえ。オレ、警察でも何でも行くワ。刑事のやつ、ぶん殴る!」
幸いな事に、Sが警察に行く機会はなかった。
5日後くらいに、あの刑事さんではなくて、直属のお偉いさんから丁寧な電話がかかってきた。
「下のものが大変ご迷惑をおかけしまして・・・。おかげさまであの事件はご子息さんとは関係 がないことがわかりました。」
警察というのは、こういう時でも巧妙だ。
あの時の刑事さんなら、嫌味のひとつも言えるけれども、基本的に権力に弱い九子である。(^^;;
トップからの電話じゃあ、何にも言えない。
オレオレ詐欺の時だって、うん百万を払ってまでSを守りたかったのは、彼が前科者になって彼 の将来に傷がつくかもしれないという恐怖心からだった。
こうやって笑い話に出来たから良かったけれど、まかり間違ってたら本当にSは前科者になっていたと思うとぞっとする。
しかも、そうなっていたかもしれない証拠というのが、あの、誰が書いたのかもしれない10秒で書ける様なマンガの似顔絵一個だけだったとしたら・・。
痴漢事件の誤認逮捕の事例を見るまでもなく、無実の罪であなたの家族が警察にしょっぴかれる可能性はいつだって普通にあるのだということを、九子は身をもって経験した。
ところで、神戸酒鬼薔薇事件は冤罪なのだろうか?
今までそんな事考えても見なかったが、少なくとも冤罪の可能性があるという事は理解出来た。
九子は昔よりも少々は成長したので、すべての情報を鵜呑みにするということは危険なことであるという鉄則もわきまえてるつもりだ。
たまたまSの小学校の同級生に、当時信州大学の心理学教授だった守一雄先生のご子息が居た。
守先生は、長い間差別的表現があるというので絶版が続いていた「ちびくろさんぼ」をもじって 、犬を主人公にして書き変えた「チビクロさんぽ」の著者、森まりもさんとしても有名だ。
その守先生と、同じく心理学者の奥様の共訳による著書に人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるかの画像「人間、この信じやすきもの」がある。
残念ながら昔は先生のホームページからリンクされていた資料が、現在は見られないようになってしまっている。
そこで、うろ覚えのそのまたうろ覚えをかいつまんで・・みたいな事で申し訳ないが(^^;;、九子が理解した範囲内で書いてみようと思う。
たとえば犯罪現場近くに止まっていた車を、ある人は黒だと言い、またある人は白と言い、それがまた時間経過とともに、さまざまな状況や情報がインプットされるに従って、最初見た情報が証言者の頭の中で全く似ても似つかない情報にさまざまに改ざんされていく。
確か、そんな風な事だったと思う。(間違ってましたらすみません。m(_ _)m)
★自分とこにしか資料がのこってないと勘違いして我田引水で九子日記の記事にリンクして おりましたが、先生のHPからも資料が見られる事がわかりました。すみません。m(_ _)m
改めて、こちらをどうぞ。
守 一雄先生の「認知科学」掲載論文です。
つまり、人間の記憶力なんてそれほどいい加減なものなのだ。それをまず、頭のどこかに入れといたほうがいいのではないだろうか。
それともう一点は、ヒロさんが教えてくださった もうひとつの記事だ。
この記事では、著者の立ち位置の公平性ということを重視している。
確かに「心にナイフをしのばせて」には被害者の情報ばかりで、加害者について触れられた箇所 が極端に少ないし、その少ない情報は、読者に加害者への憎しみを煽り立てるような書き方になっている。
併せてこのブログの元記事と被疑者少年と鑑定人との対話部分の全文も是非読んで頂きたい。
このブログを書いた方はまだ20代であるらしい。
その若さで、こういう見方が出来るなんて、無駄に年食っちゃってる九子は自分が恥ずかしくなる。(^^;;
こうやって見てくると、人間は同じ状況下でもその人の立ち位置の違いにより、全く別の解釈をするものらしい。
それがまた第三者を介することにより、第三者の立ち位置の違いも反映されて映像が増幅される。
実は警察経験がもうひとつある九子は(^^;;、取調べ調書というものの、まあある意味いい加減さも目の当たりにした。
人間にはさまざまな立場があり思想があるから解釈が違うのは仕方がない。
解釈が違うのは仕方がないが、個人を、組織を守るために、わざと事実をねじまげるという事だけは絶対にしないで欲しい。
あれよあれよと言う間に陪審員制度なるものが出来上がり、国民のうちの何割かが否が応でも裁判に組み込まれるという寝耳に水の話が本決まりになった。
「賛否を聞きもしないでこんなばかな話ってあるの?」と思っていた九子だが、先日橋下弁護士だったと思うが、「一般人の方の素直な意見をそのまま言ってもらえばそれでいいんです。」という言葉に、少々ほっとした。
過去の前例があるとか無いとか、この場合にはこのくらいの量刑が妥当だとかなんとか、そういう事に惑わされないで一般人としての常識を問うてもらえるのならば、それはそれで意味があると思う。
陪審員制度を始めるのであれば尚のこと、取調べ室での取調べを映像と音声で残して欲しい。
そしてそれを、せめて陪審員には公開して欲しい。
いざとなったら被害者家族、加害者家族にも閲覧可能にして欲しい。
いろいろあったが、日本の警察を基本的には信用する九子である。
自由な解釈の前に、状況を、事実を故意に変えてしまう事だけは許せない。
冤罪
日本の警察は世界一優秀で、日本は世界に冠たる平和な国で、夜中に女性が一人歩きしたって襲われる事もないし、日本では警察官が銃を使ったと言っていちいちニュースになるのよ・・という世界中からの熱い視線を浴びて、私たち一人一人も無邪気にそれを信じていた。
その日本国の安全を一手に担っていたのが「交番」で、[koban system]という英語にまでなって、アメリカは本気で導入を考えて、たくさんのアメリカ人が交番の視察に訪れたという話まで聞いた。
もちろん犯罪の検挙率は今よりずっと高かった。
交番には「おまわりさん」がいて、あっちの町、こっちの町を回っては「今日は変わりはないですか?」などと訪ね歩いて、住民との対話を図った。
「おまわりさん」とはa patrolling manの事だ。
日本人は誰でも、警察官を見ると反射的に「おまわりさん」と呼びかける。
日本の警察の原点はまさに、patrolling、つまり巡回する事によって、犯罪を未然に防ぐ事ではなかったか。
「心にナイフをしのばせて」を読んで憤慨した九子は、恐れ多くも(^^;ヒロさんのブログに書き込みをした。
その結果、更に意外な事実をヒロさんから教えてもらった。
時代を震撼とさせた神戸酒鬼薔薇事件。あれが、冤罪の可能性が高いと言う事なのだ。
その理由はヒロさんの記事と 参考資料1と参考資料2に、事細かに書かれている。
空間のない四角いフォントがぎっしりと並ぶサイトをいつにもなく隅々まで読んで、九子はまたもや唸った。「う~ん。警察ってのは、一体どこまで信じられるのだろうか・・・。」
話は去年にさかのぼる。
思えば2006年は、九子にとって出来れば無かったことにしてもらいたい最低最悪の年であった。
その一本の電話によってオレオレ詐欺に巻き込まれ、すんでのところでうん百万円を振り込みそうになったのが1月。
そして4月に父が亡くなり、まさかと思っていた母まで12月にポックリ死んでしまった。
父の七七忌まであと一週間の頃、背の高いがっちりとしたその人は笠原十兵衛薬局を訪れた。
黒いかっちりとしたアタッシュケースを持ったその人を、九子は最初、証券会社の勧誘の人かと思った。(^^;;
その人は角の丸い携帯電話の分厚いようなものを取り出して九子に見せた。
なんとそれは、警察手帳だった。
それは限りなくおもちゃを連想させるような代物・・のように九子は感じてしまったが(^^;;、後でテレビの刑事物で見たやつとおんなじだった。
その人が思いがけない事を言い出した。
「息子さん、Sさん。今どこにいらっしゃいますか?」
「彼は今大学生でK市におりますが・・。」
「最近彼が帰ってこられたのはいつですか?」
「え~っと、彼の祖父が4月の始めに亡くなったので、お葬式の時が最後かと・・。」
「それ以降は帰っていらっしゃいませんか?」
「はい。」
え~っ?またS?オレオレ詐欺の主人公もSだった。
アンタ、なんかにとりつかれてんじゃない?
「実は最近、小中学生へのいたずら事件が頻繁に起きておりまして・・。誤解しないで聞いていただきたいのですが、彼が犯人という訳では決してなく、ただ、何人か事情を聞いておきたい人のリストにたまたま彼が入っているというだけで・・・。」
「ちょっと待ってください!!彼はそんないたずらするような人間じゃありません。妹だって二 人もいるんですから、(性的に)抑圧されてる環境じゃないと思いますけど・・・。その上、K市に居るんですよ!万が一彼がそういう衝動を感じたとしたら、K市でする方が手っ取り早いじゃないですか。なんでわざわざ長野まで帰ってきてするんですか!!」
九子の剣幕にたじろいだのか(^^;;、刑事さんは「いや、実は・・・・。目撃者の中に彼に似ているという証言があったんですよ。」と言う意味のことを切り出した。
「似ている・・ですか?
その証言をしたのは彼の友人とかでしょうか。どの部分がうちの息子に似ていて、どうやってうちの息子と特定されたんですか?名前が具体的に出たんですか?」
(まあ、こう書いて見ると九子は理論整然と刑事さんを追い詰めているように聞こえるが、実はそんなに頭の回らない九子は、「あの~」とか「ええ~っと」とかいう間投詞を多用しながら刑 事さんと話していたに過ぎない。(^^;;)
それを聞いた刑事さんは、後生大事に持っていたファイルの中へ手を伸ばし、「あんまり見せてはいけないものなんですけど・・」ともったいぶって一枚の紙きれを九子に差し出した。
九子はそれを見て唖然とした。
書かれていたのは、まるで小学生が一筆書きで書くようなマンガみたいな絵。
目と口と鼻がへのへのもへじみたいに書かれていて、はっきり言ってどちらかというとイケメンのSに似ても似つかないばかりでなく、反面、似てると言われれば誰にでも似て見えるマンガなのである。
「これがS・・・ですか?」
「ですから、決して今の段階で彼が・・という訳ではなく。
そうそう。七七忌で彼が長野へ帰られるということでしたね。もしかしたら署まで出向いて頂くこともありうると言う事で・・。
まあ、そういう可能性は少ないと思いますが・・。また何かありましたら、お電話した方がいいですよね。わかりました。お電話します。」
どっと疲れた。
夜息子に電話したら、彼はたけり狂った。
「冗談じゃねえ!オレ、ただでさえ親に迷惑かけてるんだ!(事故したり、留年したり・・。(^^;;)
そんな言いがかりつけられて黙っちゃいらんねえ。オレ、警察でも何でも行くワ。刑事のやつ、ぶん殴る!」
幸いな事に、Sが警察に行く機会はなかった。
5日後くらいに、あの刑事さんではなくて、直属のお偉いさんから丁寧な電話がかかってきた。
「下のものが大変ご迷惑をおかけしまして・・・。おかげさまであの事件はご子息さんとは関係 がないことがわかりました。」
警察というのは、こういう時でも巧妙だ。
あの時の刑事さんなら、嫌味のひとつも言えるけれども、基本的に権力に弱い九子である。(^^;;
トップからの電話じゃあ、何にも言えない。
オレオレ詐欺の時だって、うん百万を払ってまでSを守りたかったのは、彼が前科者になって彼 の将来に傷がつくかもしれないという恐怖心からだった。
こうやって笑い話に出来たから良かったけれど、まかり間違ってたら本当にSは前科者になっていたと思うとぞっとする。
しかも、そうなっていたかもしれない証拠というのが、あの、誰が書いたのかもしれない10秒で書ける様なマンガの似顔絵一個だけだったとしたら・・。
痴漢事件の誤認逮捕の事例を見るまでもなく、無実の罪であなたの家族が警察にしょっぴかれる可能性はいつだって普通にあるのだということを、九子は身をもって経験した。
ところで、神戸酒鬼薔薇事件は冤罪なのだろうか?
今までそんな事考えても見なかったが、少なくとも冤罪の可能性があるという事は理解出来た。
九子は昔よりも少々は成長したので、すべての情報を鵜呑みにするということは危険なことであるという鉄則もわきまえてるつもりだ。
たまたまSの小学校の同級生に、当時信州大学の心理学教授だった守一雄先生のご子息が居た。
守先生は、長い間差別的表現があるというので絶版が続いていた「ちびくろさんぼ」をもじって 、犬を主人公にして書き変えた「チビクロさんぽ」の著者、森まりもさんとしても有名だ。
その守先生と、同じく心理学者の奥様の共訳による著書に人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるかの画像「人間、この信じやすきもの」がある。
残念ながら昔は先生のホームページからリンクされていた資料が、現在は見られないようになってしまっている。
そこで、うろ覚えのそのまたうろ覚えをかいつまんで・・みたいな事で申し訳ないが(^^;;、九子が理解した範囲内で書いてみようと思う。
たとえば犯罪現場近くに止まっていた車を、ある人は黒だと言い、またある人は白と言い、それがまた時間経過とともに、さまざまな状況や情報がインプットされるに従って、最初見た情報が証言者の頭の中で全く似ても似つかない情報にさまざまに改ざんされていく。
確か、そんな風な事だったと思う。(間違ってましたらすみません。m(_ _)m)
★自分とこにしか資料がのこってないと勘違いして我田引水で九子日記の記事にリンクして おりましたが、先生のHPからも資料が見られる事がわかりました。すみません。m(_ _)m
改めて、こちらをどうぞ。
守 一雄先生の「認知科学」掲載論文です。
つまり、人間の記憶力なんてそれほどいい加減なものなのだ。それをまず、頭のどこかに入れといたほうがいいのではないだろうか。
それともう一点は、ヒロさんが教えてくださった もうひとつの記事だ。
この記事では、著者の立ち位置の公平性ということを重視している。
確かに「心にナイフをしのばせて」には被害者の情報ばかりで、加害者について触れられた箇所 が極端に少ないし、その少ない情報は、読者に加害者への憎しみを煽り立てるような書き方になっている。
併せてこのブログの元記事と被疑者少年と鑑定人との対話部分の全文も是非読んで頂きたい。
このブログを書いた方はまだ20代であるらしい。
その若さで、こういう見方が出来るなんて、無駄に年食っちゃってる九子は自分が恥ずかしくなる。(^^;;
こうやって見てくると、人間は同じ状況下でもその人の立ち位置の違いにより、全く別の解釈をするものらしい。
それがまた第三者を介することにより、第三者の立ち位置の違いも反映されて映像が増幅される。
実は警察経験がもうひとつある九子は(^^;;、取調べ調書というものの、まあある意味いい加減さも目の当たりにした。
人間にはさまざまな立場があり思想があるから解釈が違うのは仕方がない。
解釈が違うのは仕方がないが、個人を、組織を守るために、わざと事実をねじまげるという事だけは絶対にしないで欲しい。
あれよあれよと言う間に陪審員制度なるものが出来上がり、国民のうちの何割かが否が応でも裁判に組み込まれるという寝耳に水の話が本決まりになった。
「賛否を聞きもしないでこんなばかな話ってあるの?」と思っていた九子だが、先日橋下弁護士だったと思うが、「一般人の方の素直な意見をそのまま言ってもらえばそれでいいんです。」という言葉に、少々ほっとした。
過去の前例があるとか無いとか、この場合にはこのくらいの量刑が妥当だとかなんとか、そういう事に惑わされないで一般人としての常識を問うてもらえるのならば、それはそれで意味があると思う。
陪審員制度を始めるのであれば尚のこと、取調べ室での取調べを映像と音声で残して欲しい。
そしてそれを、せめて陪審員には公開して欲しい。
いざとなったら被害者家族、加害者家族にも閲覧可能にして欲しい。
いろいろあったが、日本の警察を基本的には信用する九子である。
自由な解釈の前に、状況を、事実を故意に変えてしまう事だけは許せない。
冤罪
[この事件の冤罪にはえーっです!]
九子さん、おひさ♪ きのうたまたま、アムネスティーの
死刑廃止の講演会にいって この事件のこと一緒にいった
人にききました。もう少年の刑期が終わっているからニュース
でもとりあげられないとか。そんな・・・一人の人生とその
家族の人生がかかわっているのにと思います。
この事件にかかわらず、光市事件、仙台の弛緩剤投与事件、
和歌山のカレー毒物事件など 検察側の起訴が99・9%
とおってしまう日本ってどうかしています。
そして検察側がメディアを使って事件をつくりあげてしまう
恐ろしさ。最近の富山の事件は最たるものです。
光市事件について、橋下弁護士が弁護団を罷免せよと
テレビでいって弁護団がバッシングで窮地におちいって
いますが、罪をおかした人もちゃんとした物的証拠により
裁きをうけるという人権があります。
代用監獄で何日も容疑者を拘束できるシステムも
おかしいです。
被害者の家族にすれば「殺したい!」と思うのは当然です。
でも、捜査は科学的証拠でうらづけられるべきだと思います。
誰もが状況証拠だけで、国家権力によって犯人にされる可能性があるのですから。
周防監督の「それでもぼくはやってない」お薦め映画です。
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1592142
by あずーる (2007-10-15 22:03)
[お返事遅れてごめんなさい!m(_ _)m]
仙台の弛緩剤投与事件、
和歌山のカレー毒物事件など ・・、そしてあずーるさんのブログによると植草教授の痴漢事件まで、九子が常識的に考えている事件像がどこまで正しいのか、間違っているのか、本当に真実は闇の中なんですね。
痴漢事件というのは、やっていないことを立証する義務が生じるので本当に冤罪が多いのかもしれませんね。その上、被疑者とされるとその時点で社会的に葬られてしまう可能性があるから怖いですよね。
「捜査は科学的証拠で裏付けられるべき」
全く同感です。
まづは取調べの記録を音声データで残す位のことは必ずやって欲しいですよね。
by 九子 (2007-10-18 22:19)