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毛玉とり器の話 [<正統、明るいダメ母編>]

最近の九子の買い物の中で、究極の優れものは「コード式毛玉取り器」であったと思う。

たぶん皆様のおたくにもひとつやふたつ電池式のが転がっているかもしれない。
実は九子も、昔あったのが見つからないので(何しろあの部屋だ・・・(^^;)、ひとつ買ったばかりだった。
安売りで1000円するかしないくらいで売られているはずだ。

ところが、何しろ電池の消耗が早い。
単2アルカリ電池2本が、セーター一枚できるかできないかのうちに、すぐに終わってしまう。
単2アルカリ電池の値段は2本でほぼ400円!
セーター3枚分で、本体が買える計算になる。
これはゆゆしき問題である。

最初九子は、充電地を使おうと思った。ところが単2の充電地というのは、あまり使われないためか高い。その上、充電器も専用のが必要だ。
でも単2電池を他にも使えるのであれば、お金出しても無駄にはならない。

ところが考えてみると、単2電池の用途は結構限られる。壁掛け時計か、うん十年前の脱毛器具か・・・(^^;

どっちにしても、1年に何個も使うようなもんじゃない。

そんならコード式のを買った方が賢い。
何より、電池の消耗を気にせずに何枚分でも続けて使える。


3月の終わり、まだ長男Rが家にいた頃、コード式毛玉取り器を求めてある量販店の店先に九子は立っていた。
ひとしきり店内を探した後、見当たらないので店員さんに声をかけた。

九子流買い物心得!
店内をくまなく探してでも、目当てのものは自分で探そう!
店員さんに頼むと、それがそれっきりしかない品物の場合「もうちょっと見せて下さい。」の一言が言えず、買わざるを得なくなる。

毛玉取り器は季節商品扱いで、もうお蔵にしまわれていたらしい。
道理で探しても無い訳よね。

「お客様、申し訳ありません。このくらいしかもう残っていなくて・・・。
え~と、充電式のが3980円(税抜き表示の頃だ)。普通の電池式が1290円です。」

「あっ、そうですか。(まずい!おねえさん商品持ってるよ。断り切れるかな。)う、う~ん、どうしたら良いかな。困ったな。」

「コード式は、見た目高いですけど便利ですよ。」とおねえさん。

「はっ、はい。そうですね。(そんな事、こちとらとっくに御承知よ。あとは値段の問題だけなのよね。かと言って、もう少し安くなりませんかとも言い難いし・・・。(^^;)う~ん。でもなあ。う~ん。う~ん。」
・・・・・困りまくる九子。

「あっ、あの実は電池式の持ってるんですよね。だから、充電地だけ買おうかとも思ったんですが・・・・。
あっ、やっぱ、普通の単2電池だけ下さい。」

九子はもともと断るのが苦手な性格らしい。
何事にも手間がかかる人間だから、「誰かの手間」に対しても弱い所があるのかもしれない。

店員さんがわざわざ時間をかけて探して来てくれた物だと思うと、無碍(むげ)に断れなくなってしまうのだ。

しかし一方で、敏腕主婦(^^;でもある!
物を買うときは、1円でも安く買いたい!

そのあいだを取った解決法が、今回の電池だけ・・・であったのだ。(^^;

もちろん、これから残り全部の量販店を回り、1円でも安いところで買おうという魂胆である。
暇な主婦でなきゃ出来ない方法だ。(う・ん?薬局はどうしたの・・・(^^;)

そうなのだ!御指摘のように薬局があった。

長男Rが起きて店番してくれてるはずだが、薬局に薬剤師がいなけりゃあ、動物園に動物がいないようなもんである。(違う、違う!(^^;)

残り全部の量販店をまわることはあきらめて、帰りがけもう一件だけ寄ってみることにした。

ここでわかったことは、コード式の毛玉取り器自体を置いている店がさほど多くないらしいということだった。つまり、この店にはなかったのだ。

家へ帰ると長男Rが朗報を持って待っていた。
近々DVDだか何だかを買うために量販店回りをする予定とのこと。

「ねえ、そしたらあそこでコード式毛玉取り器買ってきてよ。」と九子が彼に頼んだことは言うまでも無い。( ^-^)

次の日Rが毛玉取り器を抱えて帰ってきて、値段を聞いた九子はニンマリとした。

あの時3980円と言われたのに、在庫処分で3000円ぽっきり!
このあたりの運の良さは、昔から九子の得意とするところであった。(^^;

いや~、それにしてもコード式毛玉取り器の便利なこと!
毛玉でやつれたセーターが、あっという間に新品同様だ。
しかも、時間無制限に使える。(実際には、モーターの寿命のために30分以内という表示があるが・・)

買わない人の気が知れないってくらいのもんだ。( ^-^)

時あたかも三男Yが旅に出る間際だったので、さっそく7年も着て毛玉のオンパレードになってるトレーナーを試してみた。
買った当初はよそ行きのはずだったトレーナーだが、いつのまにか毛玉のために普段着に・・・。
それが見る間に、もとの街着に大変身だ。

さあ、これで山口だろうが紀伊半島だろうがいってらっしゃい!( ^-^)

もっともM子に言わせると、
「Yおにいちゃんってきもいよね。(気持ち悪いってこと。)いくら最近ジーンズ買ったってさあ、上が小学校の時のまんまなんだもん。」

なるほど彼は、高校になって急激に背が伸び、足ばかりが異様に長くて上背は細身で小学校の時のまま。
デザインなどは全然気にしない性格だから、こっちも有り難がって小学校の時のを着せている。(^^;

まっ、それはともかく、コートもジャケットもフリースだって、これがあればもう怖いものはない。
(ところで例の青い格子縞のフリースはって?まだそこまで手がまわらなくて・・・(^^;)

実は数年前、せ○きょうの共同購入で、「きりすき」なる一見優れ物を見た。
かなり大掛かりな毛玉取り器というより、毛玉取り機で、何と!掃除機の吸い込み口に取りつけて使う。
値段も8000円近かったと思う。

当時から毛玉取り器の「持ち」の悪さに閉口していた九子は、いつもどうしようかなあと考えていた。
値段がせめて半額だったら買うんだけどなあ・・・。

ある時、九子が分ける当番だった時、隣のNさんちの若奥さんが「きりすき」を買ったのを目ざとく見ていた。

しばらくして、九子は若奥さんに何気ない調子でこう聞いた。
「ねえNさん。「きりすき」買ったよね。どんな感じ?」


若奥さんは、すごく頭の良い人だ。
そう、あの名門N高校を卒業後、名門女子大を出て地元名門銀行に入り、銀行員一家Nさんちのお嫁さんになった。

話せばすぐに、そのただもので無さは良くわかるのだが、彼女は決してそれをひけらかすようなことがない。そそっかしやの九子と同じレベルで、「私もよ~。おんなじ、おんなじ。」と気さくに話してくれるが、やっぱどっかは違うんだろうと勘ぐってしまう。(^^;

それに、彼女の買い物には無駄が無い。
たとえばマタニティーウエアひとつ取っても、赤ちゃんが生まれた後でも着れるものを選んでいる。
さすが元銀行員。経済考えてる!って感じなのだ。

その彼女がこう言った。
「あっ、あれね。毛玉はすごく良く取れて、まあ悪くは無いんだけど、なんか使ってるとだんだんセーター薄くなる気がするんだよね。」

は、は~ん。そういうことなのか。
何しろ掃除機で吸い込むんだもんね。
Nさんには悪いけど、買わないで正解!(^^;

コード付き毛玉取り器は、電池式と全く同じ使い心地だ。
最初に使った時は、拍子抜けしたくらいだった。
せっかくコード付きなんだから、もっと強力にしたら良かったのに・・・。

しかし使い続けていると、その力の程度がごく使いやすいものであると言う事がはっきりしてくる。
生地を傷つけず毛玉だけを取るには、これが最適なんだろう。


言ってみれば、人生みたいなもんだ。(ほほう!)

鋭い刃で切れ味良く生きる人は、無理して自分の肉体まで痛めてしまう。

一度ですぱっと行かずに、二度三度トライしてやっと前に進む位の人の方が、トロく見えても、自分らしく長寿を全うして幸せに生きられるような気がする。

だからさあ、名門N高校なんか出なくってもさ、人生どうってことないわさ。
(う・う。九子さん、よっぽどN高コンプレックス強いわね。(^^;)
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