細木数子の鉄槌(てっつい) [<九子の万華鏡>]
女子プロレスラーのジャガー横田と夫である外科医の木下博勝氏の姿をテレビで見かけると、家事の手を休めて(って言うほど家事やってないけど・・。(^^;;)、ついついじっくりとテレビに見入ってしまうこの頃の九子である。
強面(こわもて)のジャガーさんと、いかにも気弱ないいとこのお坊っちゃんがそのまま大人になりましたっていう感じの木村先生の会話が下手な漫才よりよっぽど面白い。
先日の夜はその二人が細木数子の番組に出て来て、細木に未来を占われていた。
細木数子と言う人、九子の中で最初の評価はイマイチだった。
売れっ子と見えていろんな番組に出ているのでどこかでごっちゃになっているかもしれないが、九子の最初の記憶では彼女はたしか徳光和夫さんと一緒の番組に出て来ていて、徳光さんがものすごく彼女に気を遣って、はっきり言うとオドオドしてるように見えたので気の毒な気がしたものだ。
その後彼女にも毀誉褒貶(きよほうへん)があって、ホリエモン逮捕の年に「今年はあんた、いい年になるよ。」と言ったとか言わないとか、いろんな話題には困らない人だが、彼女のあれほどの毒舌とアクの強さにも関わらず根強い人気を維持しているのは、やっぱり彼女の独断的と言っていいほどの言葉の重みにあるのだろうと思っている。
彼女自身も苦労人であると言う。
結婚に失敗し、水商売をする中でたぶんいろいろな修羅場も見て、人間を観察し続けた半生だったと思う。
彼女の言葉が重いのは、たぶん彼女が見たさまざまな人生の光と影を、言葉の端々に織り込んでいるからだろう。
そしてその夜細木数子の前に座ったのは、恵まれない少女時代を過し、最初の結婚に敗れた後女子プロレス界の頂点を極め、臨時のリングドクターになった東大病院勤務7歳年下の外科医に見染められて思いがけず幸せな再婚をし、最近44歳での初妊娠会見もしたジャガー横田と、彼女の夫の木下博勝医師だった。
九子はいつもどおり、威勢の良いジャガーにたじたじの木下医師の、ニコニコしたこれ以上善良な顔はないという顔がさらに笑いで緩むのを、自分もとても幸せな気持ちにさせられながら見ていた。
「ああ、お医者さんでもこんなにウブな人っているんだわあ。バツイチの女子プロレスラーに恋して、結婚までして、こんなにやりこめられながら幸せそうなんだもの。」
ここで用でもない弁解をするが、別に九子はお医者さんを信用してない訳ではない。
しかしどうしても、頭の切れる彼らだからこそさまざまな形でもう少し要領のいい結婚をする場合が多いのではないかとついつい思ってしまう。
言葉は悪いが、何も離婚暦のある年上の女性と結婚しなくても、それ相当の世間体の良いつりあいの取れたお嬢さんを奥さんにしておいて、(まあ場合によっては年上の彼女とは陰で付き合うとか・・・(^^;;)良く聞く話ではあるが、要するにそうする事だって出来たと思うのだ。
それをわざわざ大反対の両親を1年かけて説得して結婚にこぎつけるとは、今時珍しい顔に似合わぬガッツのある先生ではないかと密かに思っていたわけだ。
細木数子はまずジャガー横田を「1年365日の間に300試合もこなすなんて出来ないことだよね。苦労したね。」といたわった。
木下先生の方の話を、細木はじっと黙って聞いていた様に思う。
子供の頃毛皮の帽子とコートでポーズを取ってる写真があったりとか、大学時代に親に買ってもらったベンツに乗っていた話とか・・・。
そしておもむろにこう切りだした。
「結婚のこと、ずいぶん反対されたんじゃないの?」
木下医師の答えはこうだった。
もちろん最初は大反対されたけれども、1年かかって親を説得した。
彼女を家に連れてきて、親と話してもらったら案外簡単にわかってもらえた。
へえっ~。先生のお宅って、家族一同すすんでるう~!
九子の感激は頂点に達していた。
そこに細木が鋭く一言。
「あんたが嫌になるよ。浮気するから気をつけな!」
まさに鉄槌であった。
なるほど!
小さい頃から何不自由なく欲しいものを好きなだけ与えられ続けてきた木下先生だもの。
そんな木下先生にとって、ジャガー横田はただ単に珍しい獲物にすぎなかったのかも・・・。
そのうち飽きて、また新しい獲物が欲しくなるのかも・・・。
木下医師は細い目をしばたたかせて、きょとんとした顔をしていた。
細木の言葉をはっきりと否定しない彼の態度にも、なんだか初めて不信感が募る。
ただでさえ人の言葉に動揺しやすい九子である。
まさかの細木の一言は、九子の木村医師像をその場で一転させてしまった。
そう。そうなのだ。
九子と同様、他人の言葉に惑わされやすい人間はこの国にゴマンといる。
若い女性は特にこの傾向が強いかもしれない。
木下医師の実像が実際どうであったとしても、九子にとってはこの際なんの実害もない。
だけど言われた当人の木下医師やジャガーにとってはどうなんだろうか?
九子が「躓き(つまずき)の石」と言う言葉を始めて知ったのは、九子がまだ悩み多き人生を送っていた大学生の頃だった。
その石がそこにあることに気がつかない間はなんでもないのに、気づいた瞬間に「これにつまづいて転んだらどうしよう。」とふと心配になる。
すると、それにつまづいてしまうことばかりが今度は気になり始めて、最終的には実際石につまづいて転んでしまうことになるのだ。
その言葉を知った瞬間、九子の心に鈍い後悔の気持ちが湧きあがった。
それまでの九子の人生は、まさに「躓きの石」だらけであった事に気づかされてしまったからである。
そして「躓きの石」などと言う言葉を知らなかった昔に帰りたく思っても、一度知ってしまったものを知らないことにすることなど出来はしないのだ。
細木数子の言葉は、その重さにおいて鉄槌であると同時に、その心理的影響力において「躓きの石」である。
「そうなったらどうしよう。」と思っているうちに、いつしかそう言う方向に人生が転がっていく。
一撃で人を叩きのめし、人を不安にし、人の将来に影響を与えてそれを操作することも可能なのだ。
世の中に占い師とか霊能者とか、ある場合には宗教の教祖とか・・・。
その一言が多くの人、困ったことに小心でまじめで他人の言葉を信じやすい人々の人生に多大な影響を持つ人種がいる。
格闘家の拳が武器として登録されるのであれば、彼らの舌も同様に登録されるべきではないかとすら思ってしまう。
誤解のないように言っておくが、九子は細木数子の言葉が善意から出ている事は良く理解しているつもりである。
彼女は自分の考える未来が相談者の人生に悪影響を及ぼさないためにさまざまな助言をするのである。
そこに悪意はたぶん無い。
話をジャガー横田夫妻に戻すが、彼らにはいつまでも今のまんまのほのぼのとした幸せなカップルでありつづけて欲しい。
女子プロレスラーであっても、年上であっても、バツイチであっても、お医者さんと幸せな結婚が出来て高齢出産だって可能だっていうシンデレラストーリーを、これからも幸せな家庭を築き続けることによって証明し続け、夢を与え続けて行って欲しい。
どこかでさざ波が生じた時、細木の言葉が躓きの石になることなく夫婦の知恵で乗り切って行って欲しいと切に願う。
その後夫婦はまた別の番組に出て、同じようにスゴんだり笑ったりしていた。
その姿にいささかの陰も無かったし、それを見て九子もまた大笑いし、あの時ふと感じた木下医師への不信感など飛び去ってしまっていた。
細木数子の呪縛から逃れる一番簡単な方法は、 そうではない姿(思い出のオレご飯→過去の放送→2006年7月22日放送
分をクリック)を毎日見せ続けることのようである。
ジャガー横田と木下博勝さん、お二人の今後に幸せあれ!!( ^-^)
強面(こわもて)のジャガーさんと、いかにも気弱ないいとこのお坊っちゃんがそのまま大人になりましたっていう感じの木村先生の会話が下手な漫才よりよっぽど面白い。
先日の夜はその二人が細木数子の番組に出て来て、細木に未来を占われていた。
細木数子と言う人、九子の中で最初の評価はイマイチだった。
売れっ子と見えていろんな番組に出ているのでどこかでごっちゃになっているかもしれないが、九子の最初の記憶では彼女はたしか徳光和夫さんと一緒の番組に出て来ていて、徳光さんがものすごく彼女に気を遣って、はっきり言うとオドオドしてるように見えたので気の毒な気がしたものだ。
その後彼女にも毀誉褒貶(きよほうへん)があって、ホリエモン逮捕の年に「今年はあんた、いい年になるよ。」と言ったとか言わないとか、いろんな話題には困らない人だが、彼女のあれほどの毒舌とアクの強さにも関わらず根強い人気を維持しているのは、やっぱり彼女の独断的と言っていいほどの言葉の重みにあるのだろうと思っている。
彼女自身も苦労人であると言う。
結婚に失敗し、水商売をする中でたぶんいろいろな修羅場も見て、人間を観察し続けた半生だったと思う。
彼女の言葉が重いのは、たぶん彼女が見たさまざまな人生の光と影を、言葉の端々に織り込んでいるからだろう。
そしてその夜細木数子の前に座ったのは、恵まれない少女時代を過し、最初の結婚に敗れた後女子プロレス界の頂点を極め、臨時のリングドクターになった東大病院勤務7歳年下の外科医に見染められて思いがけず幸せな再婚をし、最近44歳での初妊娠会見もしたジャガー横田と、彼女の夫の木下博勝医師だった。
九子はいつもどおり、威勢の良いジャガーにたじたじの木下医師の、ニコニコしたこれ以上善良な顔はないという顔がさらに笑いで緩むのを、自分もとても幸せな気持ちにさせられながら見ていた。
「ああ、お医者さんでもこんなにウブな人っているんだわあ。バツイチの女子プロレスラーに恋して、結婚までして、こんなにやりこめられながら幸せそうなんだもの。」
ここで用でもない弁解をするが、別に九子はお医者さんを信用してない訳ではない。
しかしどうしても、頭の切れる彼らだからこそさまざまな形でもう少し要領のいい結婚をする場合が多いのではないかとついつい思ってしまう。
言葉は悪いが、何も離婚暦のある年上の女性と結婚しなくても、それ相当の世間体の良いつりあいの取れたお嬢さんを奥さんにしておいて、(まあ場合によっては年上の彼女とは陰で付き合うとか・・・(^^;;)良く聞く話ではあるが、要するにそうする事だって出来たと思うのだ。
それをわざわざ大反対の両親を1年かけて説得して結婚にこぎつけるとは、今時珍しい顔に似合わぬガッツのある先生ではないかと密かに思っていたわけだ。
細木数子はまずジャガー横田を「1年365日の間に300試合もこなすなんて出来ないことだよね。苦労したね。」といたわった。
木下先生の方の話を、細木はじっと黙って聞いていた様に思う。
子供の頃毛皮の帽子とコートでポーズを取ってる写真があったりとか、大学時代に親に買ってもらったベンツに乗っていた話とか・・・。
そしておもむろにこう切りだした。
「結婚のこと、ずいぶん反対されたんじゃないの?」
木下医師の答えはこうだった。
もちろん最初は大反対されたけれども、1年かかって親を説得した。
彼女を家に連れてきて、親と話してもらったら案外簡単にわかってもらえた。
へえっ~。先生のお宅って、家族一同すすんでるう~!
九子の感激は頂点に達していた。
そこに細木が鋭く一言。
「あんたが嫌になるよ。浮気するから気をつけな!」
まさに鉄槌であった。
なるほど!
小さい頃から何不自由なく欲しいものを好きなだけ与えられ続けてきた木下先生だもの。
そんな木下先生にとって、ジャガー横田はただ単に珍しい獲物にすぎなかったのかも・・・。
そのうち飽きて、また新しい獲物が欲しくなるのかも・・・。
木下医師は細い目をしばたたかせて、きょとんとした顔をしていた。
細木の言葉をはっきりと否定しない彼の態度にも、なんだか初めて不信感が募る。
ただでさえ人の言葉に動揺しやすい九子である。
まさかの細木の一言は、九子の木村医師像をその場で一転させてしまった。
そう。そうなのだ。
九子と同様、他人の言葉に惑わされやすい人間はこの国にゴマンといる。
若い女性は特にこの傾向が強いかもしれない。
木下医師の実像が実際どうであったとしても、九子にとってはこの際なんの実害もない。
だけど言われた当人の木下医師やジャガーにとってはどうなんだろうか?
九子が「躓き(つまずき)の石」と言う言葉を始めて知ったのは、九子がまだ悩み多き人生を送っていた大学生の頃だった。
その石がそこにあることに気がつかない間はなんでもないのに、気づいた瞬間に「これにつまづいて転んだらどうしよう。」とふと心配になる。
すると、それにつまづいてしまうことばかりが今度は気になり始めて、最終的には実際石につまづいて転んでしまうことになるのだ。
その言葉を知った瞬間、九子の心に鈍い後悔の気持ちが湧きあがった。
それまでの九子の人生は、まさに「躓きの石」だらけであった事に気づかされてしまったからである。
そして「躓きの石」などと言う言葉を知らなかった昔に帰りたく思っても、一度知ってしまったものを知らないことにすることなど出来はしないのだ。
細木数子の言葉は、その重さにおいて鉄槌であると同時に、その心理的影響力において「躓きの石」である。
「そうなったらどうしよう。」と思っているうちに、いつしかそう言う方向に人生が転がっていく。
一撃で人を叩きのめし、人を不安にし、人の将来に影響を与えてそれを操作することも可能なのだ。
世の中に占い師とか霊能者とか、ある場合には宗教の教祖とか・・・。
その一言が多くの人、困ったことに小心でまじめで他人の言葉を信じやすい人々の人生に多大な影響を持つ人種がいる。
格闘家の拳が武器として登録されるのであれば、彼らの舌も同様に登録されるべきではないかとすら思ってしまう。
誤解のないように言っておくが、九子は細木数子の言葉が善意から出ている事は良く理解しているつもりである。
彼女は自分の考える未来が相談者の人生に悪影響を及ぼさないためにさまざまな助言をするのである。
そこに悪意はたぶん無い。
話をジャガー横田夫妻に戻すが、彼らにはいつまでも今のまんまのほのぼのとした幸せなカップルでありつづけて欲しい。
女子プロレスラーであっても、年上であっても、バツイチであっても、お医者さんと幸せな結婚が出来て高齢出産だって可能だっていうシンデレラストーリーを、これからも幸せな家庭を築き続けることによって証明し続け、夢を与え続けて行って欲しい。
どこかでさざ波が生じた時、細木の言葉が躓きの石になることなく夫婦の知恵で乗り切って行って欲しいと切に願う。
その後夫婦はまた別の番組に出て、同じようにスゴんだり笑ったりしていた。
その姿にいささかの陰も無かったし、それを見て九子もまた大笑いし、あの時ふと感じた木下医師への不信感など飛び去ってしまっていた。
細木数子の呪縛から逃れる一番簡単な方法は、 そうではない姿(思い出のオレご飯→過去の放送→2006年7月22日放送
分をクリック)を毎日見せ続けることのようである。
ジャガー横田と木下博勝さん、お二人の今後に幸せあれ!!( ^-^)
[プラスでもマイナスでもなく]
細木センセイの「男ってのはね・・・」「女ってのはね・・・」「~しなきゃダメなの」などなど
いくつかのパターン化されたセリフを聞いていると、
あぁ、飲み屋のおばちゃん(おっちゃんでも)で、こういうヒトよくいるよなーと思います。
飲み屋っていうか、サービス業、客商売とも言えるかなー
わたしの中でセンセイに対する評価はプラスでもマイナスでもなく
今のニッポンのテレビ界にとって必要なヒトなんだなと思って見ています。
みのもんたと同じって感じ(^^)
by ねこまにあ (2006-07-23 21:30)
[ねこまにあさん( ^-^)]
>わたしの中でセンセイに対する評価はプラスでもマイナスでもなく
今のニッポンのテレビ界にとって必要なヒトなんだなと思って見ています。
みのもんたと同じって感じ(^^)
みのもんたと同じ!ほう、なるほど。( ^-^)
私もついつい見てしまいます。思いっきり生電話!(^^;;
ここへ電話する人って絶対解決つかないと思うのに恥ずかしげも無くよく電話するよねえと思いながら・・・。(^^;;
イジワルくも下の方のリンクでは細木数子にかなり批判的なサイトをリンクしてしまいました。(homeもすごく面白そうだったので)こういうのを読むとまた影響されやすい私はいろいろ考えてしまうのですが・・。(^^;
どちらにしても強いメッセージを発する人間を今の日本は欲しがってる気がしますよね。
理論がしっかりしてる分だけ、サッチーよりよっぽどいいわよね。( ^-^)
by 九子 (2006-07-25 00:18)